こんばんは^^今日は朝からとても暑くなりましたね。そろそろ熱中症に注意が必要な季節です。特に暑さに体が慣れていない時は注意が必要なので無理しないようにしてくださいませ。
さて、今回は「慢性・反復性の不眠に対する漢方療法」ということでご紹介してい行こうと思います。
眠れないと心身の疲れが取れないばかりか、「眠れない…」という精神的なストレスが加わるのであらゆる面でよくありません。
なので、皆さん、眠れる、眠れないということに対して神経質になっているという傾向があります。
これは自身を守る本能なのでどうしようもないことですが、気にしすぎると逆効果になることや、安易に睡眠薬に頼ると依存症に苦しんだりなどがあるので、ある程度付き合っていくという心構えも必要になります。
そして、依存症にならない安全な改善法として「漢方薬」があります。以下、症状別、漢方薬による不眠の改善法についてご説明します。
①飲食の不摂生
アルコールの飲みすぎや脂っこいもの、甘いものの食べ過ぎがあると、体に過剰な熱を発生させます。更にその熱を発散する作用のある血液の流れを阻害させてしまうので、更に体に熱がこもりやすくなります。
体に熱がこもると、脳の熱がとれにくい状態になるので、脳の熱がとれない=脳の充血が治まらない→眠れないという状況が作り出されるので不眠になります。
✅飲食の不摂生がある時の症状
痰が多い(口の中や胸のあたりが気持ち悪い)
寝ようとしても次から次へと色々なコトが浮かんでくる
イライラする
喉が何かが詰まったような感じがする
口が苦い
吹き出物が多い(口の周り)
体が重だるい
便がべっとりして臭い
肥満
口臭
✅治す方法
アルコールの量を減らす
食べる量を減らす
甘いもの、脂っこいもの(菓子類)の摂取を減らす
野菜や海藻、果物の摂取を増やす
腹八分目とする
よく噛んで飲み込む
間食と甘い飲み物をやめる
✅適応になる漢方薬
温胆湯
黄連解毒湯
竜胆瀉肝湯
柴胡加竜骨牡蛎湯
②過剰なストレス→心身の消耗
過剰なストレスは脳を興奮状態にさせるために不眠の原因になりますが、それが治まったのちでも不眠傾向が続くことがあります。
その理由は心身の消耗です。過度のストレスによって脳の興奮状態が続くと、血液中のエネルギーが枯渇します。エネルギーが枯渇すると脳は落ち着かなくなるので、眠りの質が悪化する状態が続きます。
エネルギーは食べることによって補われますが、そのエネルギーを体の栄養素に変換する臓腑が疲れていると体全体のエネルギーは補われません。よって、臓腑の疲れが治るまでは栄養状態が悪い状態が続きます。
✅ストレスによる心身の消耗がある時の症状
眠りが浅い、変な夢を見る
イライラする
ため息が多い
ストレスに弱い
無理が効かない(無理するとすぐに疲れてしまう)
食事を抜くと調子が悪くなる(栄養素の不足に敏感)
顔色が悪い
下痢便秘が多い
✅治す方法
ストレスから遠ざかる
無理や過労はしない
栄養のあるものをバランスよく食べる(たんぱく質や抗酸化作用のあるものを)
ストレッチや軽い運動で心身をほぐす
アルコールや不要な薬は少な目に
甘いものや脂っこいものは控えめに
水分をしっかり摂る
✅適応になる漢方薬
杞菊時黄丸
逍遥散
抑肝散加陳皮半夏
酸棗仁湯
婦宝当帰膠
③エネルギー不足+胃腸の機能低下
先天的に胃腸が弱い人が考えすぎたり悩んだりすると、胃腸の働きが低下すること、脳のエネルギー消耗が激しくなることなどによって、脳がエネルギー不足に陥って精神が安定しなくなります。その結果、不眠が引き起こされます。
✅エネルギー不足+胃腸の機能低下がある時の症状
眠りが浅くよく夢をみる
顔色が悪い
食欲不振
理由のない漠然とした不安感
下痢、便秘
出血しやすい(傷、歯、月経血、不正出血など)
疲れやすい
動悸息切れめまい
✅治す方法
悩まない・考えない
消化の良い食べ物を摂る
胃腸及び体を冷やさない
心身を酷使しない
規則正しい生活を送る
よく噛んで飲み込むようにする
適度な運動で体を鍛える
✅適応になる漢方薬
六君子湯
補中益気湯
帰脾湯
加味帰脾湯
人参養栄湯
④保水力の低下
加齢や無理なダイエット、肝臓の酷使、腎機能の低下、精神的ストレス、各種感染症、慢性病などによって体全体の冷却液である水分の保水力が低下すると、相対的に熱が過剰となり脳を興奮させて不眠を作り出します。
✅保水力の低下がある時の症状
寝汗+不眠+よく夢をみる
動悸+のぼせ
物忘れが多い
口内炎
のぼせ+めまい
口や目が乾く
足腰がだるい
✅治す方法
たんぱく質をしっかり摂る
無理はしない
ストレスから遠ざかる
毎日ストレッチを行い血管を柔軟にする
熱を冷ます作用のある果物を適度に摂取する
辛味はNG、甘みと酸味を意識して補う
✅適応になる漢方薬
知バク時黄丸
杞菊時黄丸
天王補心丹
黄連阿膠湯
水分保持力の低下に疲れなどの心身の機能低下を伴う場合は帰脾湯や人参養栄湯をプラス。
以上、不眠の漢方療法になります。これらにプラスして
生活のリズムを整えること
温かい食事を心がけること
入浴でしっかり身体を温めること
朝起きてから30分以内に朝日を10分以上浴びること
日中は心身を動かすこと
ストレスはこまめに発散すること
食事は手造りでバランスの良いものを心がけること
昼寝をしすぎないこと
なども心がけるようにしましょう。
お悩みの方はぜひみやわきまでご相談くださいませ。
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