こんばんは^^今日は朝から目まぐるしく天気が変化しましたよね。朝は曇り、昼頃雨が降り、昼過ぎからは晴れという感じでした。明日以降はずっと晴れ、来週の火曜日からは危険な暑さになるようです。注意してくださいね。
さて、本日は「更年期以降に精神状態が悪化しやすい原因と対処法」という話題でブログを書いていこうと思います。
このところ多い相談が男女問わず、更年期に差し掛かる、又は更年期後における「精神状態の乱れ」です。
動悸や不整脈が気になる
不眠
めまい
漠然とした不安感
イライラが止まらない
胸がゾワゾワして落ち着かない
だるくて何もできない
などの訴えが続くというご相談が多くなっています。
皆さんはこのような症状はありませんか?
実は更年期及び更年期以降は精神疾患が出やすい
生涯的に女性は男性の2倍ほぼうつ病を発症しやすいといわれています。更に更年期には女性の有病率が飛躍的に高くなり、なんと男性の14倍もうつ病罹患率が高くなるという結果が出ています(昭和大学医学部のデータにより)。
この研究結果からわかる通り、男性よりも女性の精神状態は悪化しやすく、更に更年期の女性はとんでもなく精神状態が悪化するということがわかります。
✅その理由は女性ホルモン
女性ホルモンの乱高下
女性ホルモンが不足すること
①女性ホルモンが乱高下
閉経すると一直線に女性ホルモンが低下していくわけではありません。上がったり下がったりを繰り返しながら次第に下降していくのが普通です。この乱高下が心身及び精神を蝕みます。
女性ホルモンのゆらぎによって脳は混乱し、自律神経が乱れてしまいます。これがさまざまな更年期症状の原因になります。ホットフラッシュや発汗、イライラ、憂うつなどは、典型的な自律神経失調症状です。
女性ホルモンのゆらぎは月経がある若い女性でも引き起こされています。それが排卵日と月経前です。排卵日と月経前にはエストロゲンの急減が生じ、それによってPMS(月経前症候群)が引き起こされます。女性の方、排卵日や月経前に精神が不安定になりませんか?恐らく多かれ少なかれ何かしらあるはずです。更年期はずっとこの状態が続きます、それ故、心身及び精神が不安定になるのです。
②女性ホルモンが不足すること
女性ホルモンには
記憶力に関して重要な役割を持つ海馬という脳の領域への血流を改善する
エストロゲンが脳血管の拡張効果を持ち記憶改善に働く
攻撃性を低下させる
女性ホルモンと自律神経はお互いに影響を受けやすく、どちらかのバランスが乱れると、もう一方のバランスも乱れやすくなる
などの影響を及ぼすことが分かっています。要するに、エストロゲンが不足すると脳の活性が落ちて不安定になるということを意味します。
これは男性ホルモンも同じですね。、テストステロンが高い方はがん、脳や血管の病気、うつ病などになる確率が低く、長生きする傾向があることが分かっています。
また、女性ホルモン、男性ホルモン共に、コレステロールを下げて血管の病気を予防するという働きがあることから、不足するとコレステロールが増えて、動脈硬化などの血管の病気になりやすいという傾向があります。血管の状態が悪くなると、当然ですが、脳の状態にも悪影響を与えます。
対策はなるべくリスクを減らすこと
身体状態を悪化させるリスクを減らすことが大事になります。
睡眠時間をたっぷりとる
栄養バランスを整える
ストレスから遠ざかる
規則正しい生活を送る
適度な運動
完璧主義をやめる
友だちとの交流(何でも言い合える存在を作る)
趣味や習い事をして関心を自分以外に向ける
これらを意識すると共に、各種漢方薬でも対策も有効です。
✅不足したホルモンを補う
杞菊地黄丸、八味地黄丸、婦宝当帰膠、当帰芍薬散など
✅心身がだるい、やる気がない場合は元気を補う
帰脾湯、婦宝当帰膠、補中益気湯、麦味参顆粒など
✅イライラや不安感、焦燥感などの場合は昂りを抑制する
加味逍遙散、抑肝散加陳皮半夏、柴胡加竜骨牡蠣湯など
✅不眠や火照りなどが強い場合は熱を抑制して潤いをプラスする
天王補心丹、黄連阿膠湯、酸棗仁湯など
✅むくみやめまい、動悸などの水分代謝や血の不足がある方は
苓桂朮甘湯、半夏白朮天麻湯、帰脾湯、当帰芍薬散など
これらがスタンダードになります。それぞれにきっちりとタイプが別れる場合もありますが、多くの場合は様々なタイプが入り交ざって症状が発生しています。漢方で治したいという方はぜひみやわき健康薬局にご相談くださいませ。遠方の方はネット相談もお受けしています。
逆に更年期以降に落ち着く場合もある
更年期は女性ホルモンの乱高下や急に減ってしまったことによって自律神経が乱れやすくなりますが、一方で更年期が過ぎてしまえば、逆に月経があった頃よりも精神的に落ち着くようになったという方もいらっしゃいます。
理由はホルモンの変化がなくなるからです。
今までは月経期や低温期、排卵期、高温期などによって分泌されるホルモンが異なり、それによって自律神経が乱れていましたが、閉経後はこのようなホルモン分泌の変化は起きないので自律神経も安定しやすくなります。
もちろん、動脈硬化や脳の機能低下などのリスクは増す傾向にありますが、それを差し引いても安定しやすくなるという方もいるので、皆が更年期以降に精神状態が悪化した状態が続くということではないと覚えておいてください。
今回は以上になります。
良い週末をお送りください。
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