こんばんは^^朝から気持ちのいいお天気となりましたここ鹿嶋市です。今の季節は本当に気持ちがいい感じがしますが、気温の急変動によって「だるさ」などが出ることもあるので注意が必要ですね。
さて、今回は「こじれた風邪の時に出やすい症状と対処法」についてご説明していきたいと思います。
皆さん風邪を引かれた時って熱が下がった、又は寒気が去った後にスッキリ治りますか?
それとも咳や鼻炎などがいつまでも続いてしまい、毎回こじらせる感じですか?
今回はこじらせてしまう方向けに、こじれた風邪の対処法についてご説明していきたいと思います。
こじれた風邪って何?
まずはこじれた風邪についてご説明しますね。ここが分からないと自分がこじれた風邪の状態なのかどうか判断できません。
風邪は通常、4~5日で治るのが普通です。今回のコロナのように(特に初期の)毒性が強いものに関しては長引くこともありますが、それをのぞき(毒性の強い新型種の風邪をのぞきという意味です)、通常のウイルス性の風邪の場合は4~5日で治るケースが多くなります。
こじれた風邪とは6~7日以上続き、発熱や悪寒、四肢の痛み、鼻炎、だるさ、食欲不振、下痢、嘔吐、耳の痛み、咳、痰などの症状が残っているような場合をいいます。
こじれた風邪の時に出る症状の原因
こじれた風邪には原因があることが多いです。その原因に対して見合った対策法を行うことで症状を軽減させることができます。
✅こじれた風邪の原因
気管支炎
肺炎
喘息
中耳炎
副鼻腔炎
以上以外の細菌感染
自律神経の失調
体力の低下
順番に説明しますね。
①気管支炎
ウイルスや細菌によって気管支に炎症が引き起こされて気管支炎が発生します。風邪と言われる上気道炎よりも、より気道の深い部分に炎症が起きているものを気管支炎と診断されます。症状は発熱・咳・痰・のどの痛みなどの他、関節痛や倦怠感などの全身症状が出る場合もあります。
漢方では肺熱と判断して五虎湯や麻杏甘石湯、銀翹散、桔梗石膏などが対応になります。小さい子供さんや喘息をお持ちの方、高齢者などは医療機関を受診されることをおすすめします。
②肺炎
肺炎はウイルス感染による体力低下や各種病気による体力の低下、加齢による体力の低下によって抵抗力が低下することで細菌に感染して発症します。肺炎球菌という細菌による肺炎が最も多く、肺炎球菌は誰でも持っている菌で体力が低下すると増殖して風邪症状を引き起こします。症状は発熱、せき、たん、呼吸困難、胸痛など。
肺炎は病院治療が正しい治療法になります。通常、漢方薬では対処しません。
③喘息
風邪の罹患によって気道に炎症が引き起こされると、その炎症によって気道がダメージを負い機能が低下すると、気道が狭くなり喘息が発生します。症状は呼吸すると聞こえる「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という音(ぜん鳴)がすること。更に夜間や朝方に咳がひどくなる傾向にあります。
こちらも基本的に病院治療が優先されますが、軽度の場合には気管支を拡張させる麻黄が含まれている漢方薬と咽頭部の炎症を緩和させる麦門冬や百合、石膏などが入った漢方薬などを用います。
④中耳炎
ウイルスや細菌が鼓膜の内側の鼓室や耳管に炎症を起こすことで発生します。特に特に子どもは耳・鼻・のどをつなぐ耳管という部分が太く短いことなどによって中耳炎を起こしやすいです。症状はズキズキとした激しい耳の痛みが起きます。また、発熱、耳だれ(耳漏)、耳がつまった感じなど。
漢方では体の上部の炎症を取り除く作用のある小柴胡湯や柴苓湯、柴胡桂枝湯などを使うことが多いです。また五行草などの薬草もおすすめすることもあります。
⑤副鼻腔炎
ライノウイルス、RSウイルス、インフルエンザウイルス、細菌などが副鼻腔に侵入することで発生します。症状は黄色く濁った鼻水が出たり、悪臭を伴う鼻汁。頭または顔の一部(頬や目の奥、鼻の周り、おでこなど)の痛みなど。
漢方では排膿散及湯や辛夷清肺湯、荊芥連翹湯、五形草などがよく使われています。
⑥以上以外の細菌感染
①~⑤も細菌(体に常在する細菌及び他人から感染するもの)感染によって発生する症状ですが、その他、軽い鼻炎や痰を伴う咳、下痢、吐き気、腹痛、微熱、悪寒、だるさ、頭痛、頭重、後鼻漏などの様々な不快症状も引き起こします。
細菌は免疫がしっかりある人にとってはさほど怖いものではありませんが、小児や高齢者、慢性病を持っている方、過労やストレスで心身が疲弊している方などは退治することができないのでいつまでも体で増殖し続けて不快症状を引き起こすので注意が必要です(ウイルスは5日前後でいなくなるケースが多い)。
漢方では小柴胡湯や柴胡桂枝湯などの炎症を抑制するものを主に用いながら、五行草や桔梗などの生薬をうまく使うようにします。体力が低下している場合は補中益気湯や各種キノコ類にて免疫を賦活するという方法も考えます。
⑦自律神経の失調
風邪に感染すると急激に寒気がしたり、火照りがでたりしますよね。これは体がウイルスや細菌などから体を守るために起こす行動です。その時に自律神経が乱れるので、風邪が治った後も自律神経症状が出続けることがあります。症状としては暑くなったり寒くなったりする、胃腸の調子が悪い、めまい、動悸、便秘、咳き込みが続く(咳中枢への刺激)、汗が出る、変に寒いなど。
漢方では小柴胡湯や柴胡桂枝湯、柴胡桂枝乾姜湯、大柴胡湯、抑肝散加陳皮半夏、柴胡加竜骨牡蠣湯などの柴胡剤と呼ばれるものを使って自律神経を整えるようにします。
⑧体力の低下
風邪に感染すると体力が大幅に低下します。特に毒性の強いウイルスに感染したという場合や、元来、体力が乏しい方などは大きく体力を低下させてしまいます。体がだるい、疲れやすい、体が寒くてしょうがない、めまいがする、食欲が戻らない、風邪症状がいつまでも抜けきらない、風邪が治ってないのにまた風邪を引いてしまうなどの症状がでます。
漢方では人参養栄湯や十全大補湯、人参湯、麦味参顆粒、補中益気湯、各種キノコ類。炎症や自律神経症状がある場合には補剤よりも、炎症改善や自律神経対策、陰を補正するなどを行ったのちに補剤にて心身を戻していくようにします。
以上になります。これ以外にもこじれた風邪の原因はありますが、おおよそこれだけ知っていればカバーできると思います。病院に行くべき時は病院に行き、薬局の薬で対処できそうなときは対処するという臨機応変な対策法を行うようにするといいのではないでしょうか。
命にかかわるような状況の時は絶対に病院の方がいいですし、体質改善などの対策は漢方と生活習慣の改善でしか行えないので漢方の知恵で行っていくというように、そこでしか対処できない場合もありますので、うまく使い分けるようにしてください。
良い週末を^^
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