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みやわき健康薬局  宮脇 崇

このところ多いご相談。「多汗症」の漢方治療

こんばんは^^朝から湿度Maxで蒸し暑い感じとなっているここ鹿嶋市です。湿度が高いと熱の放散が妨げられ、熱中症になりやすくなるので注意したいですね。



さて、本日は「このところ多いご相談。多汗症の漢方治療」という内容でブログを書いていこうと思います。


皆さん汗の量はいかがですか?

適度に出ていますか?

それとも出過ぎて困っていますか?


今回は多汗症の原因と対処法についてご説明します。




多汗症の原因で多いのが5種類の原因

✅多汗症の原因として多いもの

  1. ストレスによる脳の興奮

  2. 皮膚粘膜の機能低下

  3. 水分保持力の低下

  4. 湿熱

  5. 心身の弱り+冷え

順番に説明しますね。



①ストレスによる脳の興奮

更年期障害の時やストレスでイライラしている時など、脳が過剰に興奮していると、熱エネルギーが発生しやすくなることにより、汗が過剰に分泌されることがあります。顔や手足、脇の下などの発汗が多いという特徴があります。


②皮膚粘膜の機能低下

皮膚は汗腺から出る汗の調整を行っています。汗が出ないのも、汗が出過ぎてしまうのも汗腺の機能低下、即ち皮膚の機能低下を意味します。肌が弱い、風邪を引きやすい、虫刺されが治りにくい、アレルギー疾患などがある方は皮膚粘膜が弱い可能性が高いです。


③水分保持力の低下

老化や体質虚弱によって体全体の水分保持力が低下すると、相対的に熱が過剰になるので、火照りなどの症状が出ます。当然ですが、熱が強くなるということはそれを冷ます汗も過剰になります。舌が赤く苔が少ない、のぼせやすい、手足が火照る、口や目が乾く、不眠傾向などの症状が出やすいという特徴があります。


④湿熱

暴飲暴食や肥満、アルコールの過飲などがあると、体に過剰な水分や熱が発生します。これらによって熱がこもりやすくなると、それを冷ますために汗が多く出るということになります。舌の苔が厚い、肥満、吹き出物が多い、便がべとついて臭いがきついなどの特徴があります。


⑤心身の弱り+冷え

体全体の弱りや冷えがあると、全身が弱ります。当然、汗腺なども弱りますので、汗が必要以上に漏れ出すという状況になります。冷え性、頻尿、胃腸が弱い、体が弱い、疲れやすいなどの特徴があります。



とはいえ、以上の特徴があれば誰でも多汗になるとは限らない

例えば大酒飲みで湿熱という体質になっている人の全てが多汗かというと、そんなことはありません。なぜかというと元々の体質があるから。あくまでもこのような方々が多汗になりやすいというだけであり、実際には⑤の心身の弱り+冷えがある方は、全く汗が出ない無汗の人もいらっしゃいます。要するに、そのような傾向はあるものの、体質によって異なると覚えておいてください。




対策は原因の改善

改善は原因の改善を行うことで治すことができます。

例えば、老化による水分保持力の低下と皮膚粘膜の弱りがあるならば、杞菊地黄丸という保水力アップの漢方薬と、衛益顆粒という肌粘膜を強くする漢方薬をおすすめするようにするなど、その人の弱い場所、多汗の原因となっている要因を是正していくようにします。


  • ストレスがある場合は脳の興奮性を低下させる漢方薬を

  • 皮膚粘膜の機能低下がある場合は皮膚を強くする漢方薬を

  • 水分保持力が低下している場合は水分保持力の向上を

  • 湿熱がある場合には余計な水分と熱を排泄させる漢方薬を

  • 心身の弱りや冷えがある場合には心身を元気にするものや体を温めるものを


更に

  • ストレスの原因を改善する行動を行うこと

  • 皮膚粘膜が弱い方は胃腸の健全にすること+運動や日光浴で適度に皮膚粘膜を鍛える

  • 水分保持力が低下している場合は、抗酸化物質やたんぱく質などを積極的に

  • 湿熱がある場合には口から入るものを慎む

  • 心身の弱りや冷えがある場合には過労や冷え対策をし、適度に体を鍛え、バランスのとれた食生活を送る


など、生活習慣による改善も必要になります。

多くの場合は原因が単独ではなく複合的になっていることから、それほど単純ではありません。



以上、体質を改善しても改善しきれるわけではない

夢も希望もないことをいいますが、原因を改善したからといって多汗が完全に治るわけではありません。それは、まず原因が完全に治るものではない可能性が高いこと。更に多汗というメカニズムが体の癖として刻まれてしまっているが故に、体質が改善されても治るとは限らないからです。


特に原因の改善ですが、老化による水分保持力の低下などは、血管や細胞が硬化していることが原因となっているので、それを漢方薬の服用や生活習慣にて完全に20代の頃に戻すということはできません。なので、完全に治すことはできないことが理解できると思います。


あくまでも、「改善できる範囲で改善する」ということでご了承ください。実際には多汗になった時間が短いほど治りやすく、長いほど治りにくいという傾向があります。例えば、一時的なストレスによる多汗であればすぐに治りますが、生まれつきの体質で50年間ずっと多汗といった場合には、治りが悪いと考えてください。




今回は以上になります。

お悩みの方はぜひ漢方療法をお試しください。お待ちしています。





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