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みやわき健康薬局  宮脇 崇

これですべてうまくいく。漢方による疲れマネジメント

こんばんは^^やっぱり12月、太陽がでないとさすがに寒いですね。うちの女性店員たちは寒いを連発していました。皆さんも冷やさないようにご注意くださいね。



さて「これですべてうまくいく。漢方による疲れマネジメント」ということですが、皆さん疲れ大丈夫ですか?疲れが残り続けると、何に対しても消極的になってしまいます。


そんな疲れを漢方の知恵を使ってマネジメントすると、割と楽に過ごせるようになります。ぜひ参考にしてくださいね。




まず、これを知っておいてください。「体の強さは人それぞれ違う」

まずこれを知っておかないと何をしてもうまくいきませんし、納得することができません。それは体の強さは人それぞれ違うということ。一か月間、不眠不休でも全然疲れない人もいれば、週休2日休みをとっても全く足りない人もいます。


それは病気でもなんでもなく体の強さが違うから。


運動や勉強でも能力に差がありますよね?それと一緒です。普通に会社に勤務しているだけなのに疲れてしまう…そして会社に行けなくなるというのは病気ではなく体が弱いから。


なので、それを無理やり改善していくのではなく、自分のペースで生活していくことを守ることが健康維持及び、長く仕事や家事を続けていくのに大事なこととなります。


しかし、自分自身では自分のペースで仕事をすることは無理なので、できれば企業側で「その人に合った働き方」を行えるような環境を整えて頂きたいと思います。画一的で縛りの多い働き方は時代に合っていないと思います。



そしてこれも大事なのですが、誰でも自分の過労ラインを越えたら疲れるということです。スーパーマンはいません。寝ずに働いたら誰でもぶっ倒れます。それは病気でもなんでもありません。




体が弱い人は栄養と休息を意識する

体が弱い人は栄養と休息を意識することで疲れをマネジメントしやすくなります。


なぜかというと、疲れは

①エネルギー及び材料の不足

②エネルギー代謝及び細胞の修復など機能面の疲れ

が原因になっているからです。


家の建築に例えます。

疲れているという状態は、家を作ってる大工さんが疲れてしまっている、そして、家の材料になる壁材などの搬入が滞っているという状態になります。


この場合の改善となるのが、大工さんを休ませてあげること、そして質のいい材料を滞りなく搬入してあげることです。そうすることで家が建築がスムーズに進む状態となり、疲れの状態を脱することができます。


人間では

①フレッシュな生鮮食品を使った手作りのバランスのいい食事を食べる

②しっかり休む、睡眠時間を確保する

ことが大事になります。


また、ストレスは神経を高ぶらせて疲労を招くので遠ざかる、冷えはエネルギーを余計に消費させてしまうので冷やさないようにする、マイナス思考は代謝を低下させるのでプラス思考に変えるなども併せて行うと効果が高くなります。





以上を意識した上で漢方薬を使った疲れマネジメント

病的な疲れに対して漢方薬を用いるのが原則です。その人の体質を180℃変えるということはできません。あくまでも病的な体質を正常な状態に戻すということを行います。


病的な状態になる原因①「ストレス」

何にでも出てくるストレスです。ストレスがあると脳が緊張状態になるので疲れやすくなります。緊張状態=常に走っている状態なので疲れるのは当たり前です。


緊張はしていなくても悩みまくっている…という時も同じです。気分が常に下向きに落ち込んでいるとドーパミンなどの神経伝達物質がでなくなるので、脳が活性化せず、結果、自律神経が動かず疲れます。


この場合の改善法は脳が緊張している時は神経の高ぶりを抑える、逆に沈みまくっている時は神経を適度に刺激しながら気持ちを上げてあげるという方法を取ります。この見極めは結構難しいです。先天的な体質によっても使う薬が異なります。カウンセリングも必要になります。


高ぶっている場合は柴胡加竜骨牡蛎湯、逍遥散、抑肝散などが適応になります。逆に沈んでいる時は柴胡桂枝乾姜湯、柴胡桂枝湯、各種キノコ製剤などが適応になります。




病的な状態になる原因②「疲労の蓄積・うつ」

こちらはストレスや過労が続き、機能面、栄養面共に疲れ果ててしまっている状態です。建築を例にあげると、大工さんが病気になりダウンし、材料も事故で入ってこない状態です。


食べたものが体の材料にならず、更に司令塔である脳の動きが悪くなっているので、自律神経で動く(意識せずに動いている場所:心臓や呼吸、代謝、ホルモン分泌など)場所の動きが悪くなり、疲れる、だるい、眠い、やる気が出ないなどの症状が出ます。


改善法としては、疲れたら休むということを前提に脳の動きを高めていくために積極的に外に出る、人と関わる、栄養をしっかり摂ることを意識します。漢方では全身の気力と栄養を高めるという方法を用います。


人参養栄湯や補中益気湯、帰脾湯、各種キノコ製剤、婦宝当帰膠、杞菊地黄丸、六味丸、八味丸、参茸補血丸、コルクレバンなどが適応になります。何が合うかはその時の状況や年齢によって異なります。




病的な状態になる原因③「病気及び老化」

これは当然ですね。誰でも病気になれば疲れますし、老化によって心身の機能が低下すれば疲れやすくなります。改善法は病気によって異なります。疲れマネジメントというよりは、病気を治していくことを意識して漢方療法を用います。


老化に関しては老化すると低下する水分保持力や細胞分裂、代謝の低下、体を温める機能の低下、脳の機能低下などによって疲れやすくなります。漢方やこれに対し、細胞分裂や活性酸素を少なくなる、栄養が吸収されやすくする、代謝を活発にする、各種内臓の働きを活発にするなどの方法によって改善します。漢方薬の得意分野です。お悩みの方はぜひご利用下さい。処方名に関しては多くなりすぎるので割愛させていただきます。


厄介なのは未病の段階です。病気でもないし、老化って感じでもない、ただ調子が悪く、その状態が長く続いているというケースです。この場合は体全体のバランスが崩れている状態であり、放置すると病気に発展します。


漢方には弁証論治という見極め方があります。心身のバランスが崩れている原因を問診などによって見抜き、そこを是正していきます。


何となく最近調子が悪い(10年~1か月ほど期間に幅がある)という場合は、バランスが崩れている可能性がありますので、漢方療法によるバランス改善をおすすめします。


私の経験では肝臓に問題が生じているケースが一番多いです。アルコールやタバコの過飲、薬やサプリの飲みすぎ、ストレス、栄養のアンバランス(甘いものの食べ過ぎ)は肝臓の状態を悪化させます。これら思い当たる節がある場合には、検査数値に出ていなくても肝臓が悲鳴を上げている可能性があるので生活を改善しましょう。



原因④内臓の機能低下

先ほどの弁証論治とかぶるのですが、未病の段階で内臓の機能低下が原因となり疲れやすさが出ている場合があります。


まずは心肺です。感染症の後遺症、肥満による心臓や腎臓への負担増、ストレスによる心臓への負担、疲労などにより肺及び心臓の機能が低下すると疲れとなって現れます。


手足のむくみや動くと動悸がする、夜間尿が多くなった、息がぜーぜーする、胸が重いなどがある場合は心肺の機能低下が影響している可能性があります。



肺の場合は体を冷やさない(特に首)、風邪予防を徹底する、適度な運動を心がけるなどをしながら麦味参顆粒や衛益顆粒などで体質改善します。心臓の場合は肥満の改善、ストレス解消、塩分や脂肪の制限をしながら補中益気湯や田七人参、温胆湯などで対処します。


心臓にとっては体液が多いとそれが負担となるので、一番は塩分を控えてやせることです。栄養の減らしすぎはミネラルが不足して不整脈の原因になるので適切になることを意識するようにします。


次に胃腸です。短期的な疲れで一番多いのが胃腸の機能低下です。食べ過ぎ、冷たいものの摂取、ストレスなどで悪化します。


食欲不振、体が重だるい、力が入らない、湿疹などが出る、下腹部が下墜しているような気がする、下痢便利などの症状がでます。漢方では参令白朮散や補中益気湯、温胆湯などが適応になります。


そして肝臓に問題が生じているケースです。アルコールやタバコの過飲、薬やサプリの飲みすぎ、ストレス、栄養のアンバランス(甘いものの食べ過ぎ)は肝臓の状態を悪化させます。これら思い当たる節がある場合には、検査数値に出ていなくても肝臓が悲鳴を上げている可能性があるので生活を改善しましょう。


だるい、あぶら物が苦手になる、下痢しやすい、薬や酒を飲むと悪化する、湿疹がでやすい、風邪をひきやすい、めまいなどの症状がでやすいです。漢方では田七人参や各種キノコ製剤が適応になります。


最後は肝心要の腎臓です。脱水や食べ過ぎ、過労、血糖値の上昇などで悪化します。この臓器が弱るとその影響が全身に波及します。とにかく怖いという感情がでやすくなり、心身が落ち着きません。むくみや食欲不振、貧血、尿や便の異常、老化現象、脳の機能低下などがでやすくなります。


漢方では各種地黄丸やキノコ製剤、人参、その他血流改善薬などが適応になります。




原因⑤最後「運動不足及び日光浴不足」

運動は筋肉を増やして更に全身の代謝を活発にします。全身を元気にする性ホルモンの分泌も活発にしてくれます。日光浴は天然の元気薬、浴びるだけで脳から神経伝達物質がドバドバでるので元気になります。日光で合成されるビタミンDは脳の働きを活発にするという効果があります。


これら運動と日光浴が不足すると漢方でいう「気」が低下していきます。座りすぎると寿命が縮むというのは有名な話です。


対策としては運動をして日光を浴びるそれだけです。特に漢方薬を飲む必要はありません。




ざっと、駆け足で説明してきました。

疲れは2種類、体質もしくは心身の酷使、そして病的な原因がある場合です。いずれにしても疲れを放置していると心身に無理がかかっているということになるので、バランスを崩して病気へのリスク高まります。ぜひ生活習慣及び漢方などで改善してくださいませ。




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