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みやわき健康薬局  宮脇 崇

コロナストレスが長期に及ぶと腎が損傷するので注意

こんばんは^^朝晩はちょっと涼しくなり過ごしやすくなったような感じを受けます。明日からは更に最高気温が27℃くらいになり涼しくなるようです。


さて、今回は「コロナストレスが長期に及ぶと腎が損傷するので注意」という内容をご紹介しようと思います。


皆さんコロナストレスありますか?

大なり小なり感じていらっしゃると思います。ストレスは一過性ならそれほど問題になりませんが、長期に及ぶと深刻な悪影響を及ぼすので注意が必要です。




ストレスはどのような影響を及ぼすのか?

ストレスは人間の体を戦闘態勢にします。戦闘に役立つ脳や筋肉に栄養を沢山送るべく、血液中に糖や脂質、各種ホルモンが増加し、脳では神経伝達物質がドバドバと分泌されます。そして、心臓はバクバクと動きが激しくなり、呼吸は荒くなる、肝臓は代謝を活性化させる、食欲がなくなるなどの変化も起こります。


この状態が一過性であれば問題ありません(運動しているのと同じ)が、長期に及ぶと心身が疲れてしまいます。


ストレス初期は全ての機能が活性化しているので心身はいつもより元気な状態となりますが、数日続くと脳や筋肉でエネルギーが消費されているので、エネルギー不足の症状(だるさや眠気、食欲不振、目の異常、冷え又は火照り、肩こりなど)が出てきます。


この状態が長引くと、今度は酷使されている臓器や脳に疲労が及んでいきます。




機能が低下してしまうとすぐには元に戻らない

エネルギーが不足しているだけの状態であれば、しっかり休んでエネルギーの浪費を防ぐ、栄養をしっかり補うことなどである程度早く改善することができますが、エネルギーを吸収する、代謝する、変換するなどを担う「機能面」が疲れてしまうと、中々元に戻らなくなります。


ストレスによって疲れてしまう機能面としてあるのが

・五臓六腑

・脳

・骨髄

・各ホルモン分泌器官(副腎、甲状腺、下垂体、胸腺、性腺、膵臓など)

などです。


これらが疲れてしまう、破壊されてしまう(ストレスで破壊されてしまうこともあります)ことにより症状が長引きます。程度はストレスの強さ、期間、そして身体の強度によります。


勘のいい人はお気づきだと思いますが、機能面が低下されてしまっている状態を「うつ病」といいます。主に脳の神経伝達物質の分泌に異常を来たしています。




漢方ではこの状態を「腎」が損傷しているという

漢方では機能面が損傷されて不快症状及び病気が発生している状態を「腎虚」といいます。機能面が低下してしまうと栄養を吸収すること、栄養を代謝して細胞に使えるものに変換すること、栄養を吸収して細胞を増殖させることなどができにくくなります。


結果

  • 心身がだるい

  • やる気が低下する

  • 傷が治りにくい

  • 頭の回転が鈍くなる

  • 心身の成長が悪くなる

  • 老化現象が進む

  • 月経が止まる

  • 耳鳴り

  • 尿漏れ

  • 性欲が低下する

  • 精神的に不安定になる

  • 筋肉や骨、皮膚、髪、爪が弱る

  • 病気に罹患しやすくなる

  • 病気や怪我が治りにくい

などの症状が出やすくなります。


治すには補腎薬と呼ばれる細胞の増殖作用、代謝の活性、水分代謝の改善、ホルモンの活性などの働きを持つものを用いるのが一般的です。

例)

・六味丸

・八味丸

・杞菊地黄丸

・参茸補血丸

・プラセンタ

・海馬補腎丸


日常生活では無理せず、規則正しい生活を送りつつ、人と適度に触れ合い脳を刺激するようにします。また、冷えの予防と適度な運動は必須です。


食事では補腎作用のある

  • 木の実類(松の実、桑の実、クコの実、くるみなど )

  • 黒い食べ物(黒豆、黒米、黒キクラゲ、黒ごま、海草類)

  • 粘りや渋みのあるもの(山芋、もち米、蓮の実、銀杏、牡蠣)

  • 温性のもの(ラム肉、牛肉、鶏肉、エビ、生姜、シナモン、ニラなど)

  • 鹹味のもの(海苔、昆布、その他の海草類、なまこ)

  • EPA・DHAを含むもの(鮭、青魚、エゴマ油など)

などを、全体的なバランスを意識しながら摂るようにします。




更に、体質、状況に見合った改善法を用いながら

ストレスはその時の状況及び体質によって対処法が異なります。


★ストレスを感じている時★

ストレスを感じている時は必ず「ストレスの発散」を行う必要があります。運動や誰かと話する、ゆっくり休む、趣味に没頭するなど、リラックスできることを取り入れて積極的にストレスの発散を行うようにします。


更に、ストレス発散作用のあるセロリや大葉、三つ葉、パセリ、パクチーなどの香り豊かな食材を取り入れるようにします。また、梅干しやレモンなどの酸味も効果的です。

漢方例)

・逍遥散

・香蘇散

・抑肝散など



★ストレス初期~中期★

ストレス初期~中期のエネルギーだけが消耗している時は、積極的にエネルギーを補いつつ、心身をしっかり休めるということを意識するようにします。


エネルギーを補う作用のある牛肉、ラム肉、豚肉、イカ、タコ、米・あわ・とうもろこし・はと麦・落花生・にんじん・ほうれん草・キャベツ・長いも・じゃがいも・かぼちゃ・ぶどう・ライチ・いんげん・貝柱・赤貝・カツオなどを積極的に食べるようにします。

漢方例)

・加味帰脾湯

・婦宝当帰膠

・逍遥散

・黄連阿膠湯など



★慢性期★

慢性期で心身が腎虚といって疲れ果ててしまい、慢性的なだるさややる気の低下など心身の活性低下ががある場合には、先ほどご紹介した「腎の損傷に役立つ方法」を用いつつ、気力を補う「補気薬」や「補血薬」、「補陰薬」「補陽薬」などを適宜加えていくようにします。

漢方例)

補中益気湯+六味丸

六君子湯+杞菊地黄丸

加味帰脾湯+霊芝など


いずれにしても素人では判断できないので、漢方薬を利用する場合には専門家に相談するようにしましょう。


改善に要する期間はその人が受けたストレスの重さ、期間、心身の強度によって大きく異なります。おおよそ半年~10年くらいの開きがあります。


コロナウイルスは怖い疾患ですが、守るべきことをしっかり守ったならば、後は普通の生活を楽しむようにしましょう。





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