こんばんは^^昨日の夜から今日の朝方にかけての暴風雨はすごかったですね。冬の嵐は最高に不気味です。
さて、今日は先週の水曜日に書いた記事の続きになります。題名は「パニック障害とうつ病は原因は同じなのになぜ症状が異なるのか。続き」です。
前回、パニック障害とうつ病の原因は同じ(題名もそうなっていますね)と申し上げたのですが、その時点で間違っているということに気が付きました。
確かに心身の疲弊、特にモノアミン(神経伝達物質)の分泌低下や不均衡によって両者ともに引き起こされますが、それは大雑把に見てであり、実際には両者は原因及び疲弊している場所が全くことなるのでは?と考え直しました。
そもそも両者は発症の理由が異なる
心身の酷使やストレスなどにより、心身が疲弊してしまい、結果、精神に障害が出るという面では両者とも同じです。なので、原因はとても良く似ており、医療現場ではうつ病とパニック障害はよく同時に発症することがある病だといわれています。
しかし、似てはいますが、その発症においては違いがあります(傾向として)。
パニック障害は精神的な緊張が連続することによって脳が興奮している状態が長く続いたが故に、常に脳が興奮状態となってしまい、結果、特に注意、緊張する場面でないにも関わらず神経が高ぶってしまい、パニック発作が発症してしまうというのが原因となります。
とはいえ、パニック発作が頻発する原因には、単に刺激され続けているが故に脳が興奮しているというだけではなく、全身や脳の衰弱が神経をより過敏にしてしまっているという要因も必ずあります。ストレスを受けて緊張している時というのは、ドーパミンとノルアドレナリンの分泌が亢進しており、その状態が続くと大脳は過敏となり、逆に前頭葉は機能低下してストレスに脆弱になるということが分かっています。
一方でうつ病の方は神経の活性をダウンさせる「嫌なストレス」を受け続けた結果によって発症します。例えばいじめやパワハラ、孤独、近親者との別れ、離婚、貧困、過労などがあります。これらがあるとストレス状態となり、パニック障害と同じ状況になりますが、脳内においてノルアドレナリンとセロトニンと呼ばれる、精神を安定させる神経伝達物質の分泌が減少してしまい、結果、「何もやる気が起きない」という精神状態になります。
要するに、パニック障害と同じくストレス状態が続くことが原因になるものの、緊張、興奮の時に分泌される神経伝達物質が逆に低下しており、その低下がうつ病を作り出しているということになります。
まとめると、パニック障害は出すぎ、うつ病は出なさすぎ
この違いを前回のブログでも指摘していましたが、違いの原因を「ストレスの有無」「脳の癖」などと説明していました。
もちろん、これらも間違いではないのですが、決定的な違いは先ほど説明した通り、受けてきたストレスの種類の違いにより、パニック障害は過度の緊張によるモノアミンの分泌亢進→脳の器質的変化→ストレスに脆弱となりパニック発作が頻発するようになるのに対し、うつ病は度重なる「嫌なストレス」によってモノアミンの分泌が減少して、心身の活性が著しく低下した状態となっているのが原因です。
✅脳内の状態
パニック障害→モノアミンの増加→神経過敏
うつ病→モノアミンの不足→神経活動の低下
これらは敢えて私がご説明しなくても、現代医学で証明されています。
パニック障害には脳の興奮を抑制させる抗不安剤やてんかんの薬などが処方されるのに対し、うつ病は逆に心身を活性化させるモノアミン(セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリン)を増やす作用の薬が用いられています。
両者が似ているのは、パニック障害が続くと常に極度に緊張している状態なので、やがて心身が疲れ果てると共に、モノアミンの分泌も低下してしまいうつ病のような状態になってしまうことがあることや、脳及び心身の活性が低下していると、ストレス対しての耐性が低下するので神経が過敏になることなどが挙げられます。
改善は補腎α
現代医学では先ほど挙げた治療法が行われていますが(全てではありません)、漢方ではちょっと異なります。漢方による改善法は補腎というモノアミンの材料及び全身の栄養状態を改善するという治療が基礎となります。
脳は全身のエネルギー状態が安定していないと安定しません。パニック障害やうつ病が治りにくいのは、全身のエネルギー状態が悪い傾向が続くことが要因です。
脳のアンバランス→自律神経のアンバランス→胃腸の機能低下→栄養が補給できない→脳が安定しない。という堂々巡りが続き、結果、精神状態がいつまでも改善しません。
この負のスパイラルに終止符を打つためには、まず全身のエネルギー状態を改善するということを行う(鹿茸活腎精、八味地黄丸、杞菊地黄丸など)と共に、脳の過剰な興奮又は機能低下がある場合にはその手当をしていくようにします。
不眠や動悸など過剰な興奮がある場合には柴胡加竜骨牡蠣湯や桂枝加竜骨牡蛎湯、抑肝散などの精神を安定させる漢方薬、逆に機能低下がある場合には人参や黄耆、生姜などが主役となった補中益気湯や加味帰脾湯などの漢方薬を用いるようにします。
もちろん、普段の行動もストレスを避ける、趣味などで心身を活性化させる、孤独を避けて人と会話をする、バランスの良い食事を心がけるなど、積極的に改善していくようにしなければなりません。
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