こんばんは^^今日は再び真冬の寒さに戻りましたね。春は三寒四温といいますが、まだ三寒一温といった感じでしょうか。
さて、本日は「中医学で考えるむくみの原因と改善法完全版」とちょっと仰々しいお題でお伝えしていこうと思います。
✅むくみとは?
むくみは皮下や細胞外に溜まった水分や老廃物をいいます。通常、水分は血液や細胞内、消化液、リンパ液などに含まれていて、いらないものは尿として排泄されていますが、それが何らかの原因によって皮下などに漏れ出して停滞することがあります。それがむくみの正体です。
✅むくみには病気の場合と病気の手前の場合とがある
◆病気の場合◆
心臓の病気:心臓の機能が低下すると、血液の循環が悪くなり、血液が血管内にて停滞気味になってしまうことがあります。停滞してしまうと、水分が血管外に漏れ出しますので、そればむくみとなって表れます。動悸息切れがあり手足の末端部がむくむという特徴があります。
肝臓の病気:肝臓が病気だとアルブミンというたんぱく質が不足します。アルブミンには水分を血液中に保持するという働きがあるので、不足すると水分が血管外に漏れ出してしまうのでむくみが発生します。腹部膨満、下半身が急激にむくむのが特徴です。
腎臓の病気:腎臓には血液中の水分や老廃物を尿として排泄するという働きがあります。腎臓が病気になり機能が低下すると、血液中の水分や老廃物が排せつされにくくなるので、結果、むくみが出やすくなります。尿の出が悪い、顔や下半身のむくみなどが特徴です。
甲状腺の病気:甲状腺ホルモンは代謝を高めるホルモン。 甲状腺機能低下症では、このホルモンが不足するわけですから、体中の物質や水分がうまく代謝できず、あちこちにたまって、むくむようになります。全身がだるく疲れやすい、押したら「へこむ」むくみが特徴です。
その他、リンパ浮腫や薬の影響などもあります。
病気の手前の場合は漢方薬の領域なので以下じっくりご説明します
✅中医学的、むくみの原因
筋力低下(気虚)
水分塩分の摂り過ぎ
飲酒
血虚
胃腸の機能低下(脾虚)
体の内側の冷え+機能低下(腎虚)
血流の悪化
順番に説明しますね。
①筋力低下
筋力が低下すると、血管を外から圧迫して支持することができません。なので、長時間の立ち仕事などで下肢に血液が集まる時などは、血管から水分が漏れ出してしまいむくみとなります。
放置しておくと下肢静脈瘤などに発展してしまうので下半身の筋力を鍛えましょう。
漢方薬では田七人参や補中益気湯、防己黄耆湯などが適応になります。
②水分や塩分の摂り過ぎ・暴飲暴食
当然ですが水分や塩分の過剰摂取及び暴飲暴食を続けていると、体内に水分や老廃物が停滞してしまい、それがむくみとなって表れます。
放置すると肺や心臓、腎臓の増やしてしまうことや、高血圧や糖尿病などを招いてしまうこともあるので注意しましょう。
漢方薬では大柴胡湯や温胆湯などが適応になります。
③飲酒
飲酒すると血中のアルコール濃度が高くなり、血管が拡張して、血管から水分が漏れ出します。
ほどほどにしないと肝臓や腎臓へのダメージが蓄積されるので注意しましょう。
漢方薬では茵陳五苓散や半夏瀉心湯が適応になります。
④血虚
西洋医学の貧血を含み、体全体に対する血液量及び血液中の栄養素、エネルギーが不足してしまうと、毛細血管が酸素を求めて拡張しやすくなります。毛細血管が拡張しすぎると静脈より水分が漏れ出しやすくなるのでむくみがでます。
血虚は動悸や息切れ、めまいなどの原因になるので注意しましょう。
漢方薬では当帰芍薬散や帰脾湯などが適応になります。
⑤胃腸の機能低下
胃腸の働きが低下してしまうと、水分や栄養の吸収が悪くなります。すると、血液中の水分量や血液自体の量が不足してしまい、結果、血流悪化→静脈の圧力上昇→血管から水分が漏れ出してむくみとなるという事態になりやすくなります。
また、胃腸の働きが低下していると皮膚や筋肉の働きも弱くなるので、血管や細胞から水分が漏れ出しやすくなりむくみがでます。
各種胃腸病やアレルギー、貧血、体力低下などの原因になるので是正が必要です。
漢方薬では五苓散や六君子湯が適応になります。
⑥体の内側の冷え+腎の機能低下
老化やストレス、過労、体を冷やすなどがあると、体全体の冷えや機能低下(腎虚)が生じます。冷えや機能低下(腎虚)があると、全身の血流悪化、水分代謝の低下、細胞の元気がなくなり弛緩しやすくなるなどにより全身がむくみやすくなります。
血流悪化による関節痛や慢性疲労、更に、うつ病、腎機能低下などの原因になるので注意しましょう。
漢方では十全大補湯や「牛車腎気丸、杞菊地黄丸」+黄耆などが適応になります。
⑦血流の悪化
血液の流れが悪くなると、末端の毛細血管に栄養が到達しにくくなるので、毛細血管自体が弱くなってしまうので水分が過剰に漏れ出してしまいます。シミができやすい、肩こり、頭痛、唇の色が悪いなどの特徴があります。
運動不足やストレス、貧血、過労、脱水、脂質異常症、糖尿病などでリスクが高まります。
頭痛、関節痛、その他血管の病気(脳梗塞や心筋梗塞)などの原因になるので注意しましょう。
漢方薬では冠元顆粒や桂枝茯苓丸などが適応になります。
最後、番外編として「肺の働きが低下」している時もむくむケースがあります。風邪によって肺の働きが阻害されると急激に顔及び全身がむくみます。
以上、むくみの原因と対策となります。分かりやすく分けて説明しましたが、実際にはいくつか重なってむくみが発生している場合が多く、一筋縄ではいかないというのが現状です。
「むくみ」の原因と改善法完全版と銘打ったものの、あっさりとした出来栄えとなってしまいました。すみません。
もし、もっと知りたい!という場合にはみやわき健康薬局までお越しくださいませ。
ご相談は直接お越しになる以外にも、お電話、メール、LINEなどで対応しております。ぜひお気軽にご利用くださいませ。 TEL 0299-82-6897(お電話の場合はすぐに対応出来ない場合があります。予めご了承くださいませ) mail miyawaki-kenkou@amber.plala.or.jp LINEはホーム→友だち→公式アカウント→「みやわき健康薬局」で検索してメッセージ下さいませ
Comments