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みやわき健康薬局  宮脇 崇

各種漢方薬が風邪予防に役立つ仕組みについてご説明します

こんばんは^^今日は朝からずっと雲はあったものの晴れてくれましたね。このところ天気は安定しませんが、気温の乱高下はしないようになったと感じています。からだには優しいですね。



さて、今日は「各種漢方薬が風邪予防に役立つ仕組みについてご説明します」という内容でブログを書いていこうと思います。


コロナウイルスが一段落して、元の世界に戻りつつある昨今ですが、まだコロナが終息した訳ではありませんし、インフルエンザ感染症が一部見られるという状況もあるので油断はできません。


そんな現状において、風邪予防に役立つ漢方薬に注目が集まっています。風邪予防効果のある漢方薬はいったいどのようなメカニズムによって効果を発揮しているのか、についてご説明していこうと思います。




弱いところを補正して風邪予防効果を発揮するのが漢方薬

風邪を引きやすくなる原因は一つではありません。人によって異なり、鼻の粘膜が弱い人、胃腸が弱く全身の栄養状態が悪い人などさまざま。漢方による風邪対策は、なぜ風邪を引きやすくなっているのか、という理由を見抜いてそこを改善するというのを基本とします。


それではよく見受けられる対策法についてご紹介します。



①単純に上気道の粘膜が弱いタイプ

単純に遺伝などによって鼻や喉の粘膜が弱いという方がいらっしゃいます。粘膜が弱いとウイルスが侵入しやすくなることや、免疫細胞が粘膜に到達することができにくくなるので風邪を引きやすくなるという状況が作られてしまいます。また、粘膜が弱い=肌が弱いということにも繋がり、結果、冷えや湿気の影響も受けやすくなり、それによって体力を低下させてしまい風邪を引きやすくなるという状況にもなります。


このタイプの予防に効果的なのが「衛益顆粒」「黄耆建中湯」などの体表部の皮膚や粘膜を強くするという漢方薬です。皮膚や粘膜の血流を活性化させると共に、収れんという引き締め効果も高めるという働きがあります。



②胃腸が弱く、それにより全身の栄養状態が悪いタイプ

胃腸が弱いと食べ物から得た栄養素を吸収することができません。また食欲がないことも多く、それによって滋養のある食べ物を避けてしまうという傾向もあります。栄養状態が悪いと皮膚粘膜も栄養されないので弱くなりますし(①の原因を作る)、胃腸が弛緩していると皮膚も弛緩しやすくなり病原菌の侵入を許しやすくなる、免疫細胞の活性も弱くなるなどの理由により風邪に掛かりやすくなるという状況が作り出されます。


このタイプの予防に効果的なのが「六君子湯」や「補中益気湯」などの胃腸薬です。胃腸の働きを立てなおすことで栄養の吸収を良好にします。



③肝腎が弱っているタイプ

漢方でいう肝腎とは全身の栄養素を蓄えている場所と、全身の新陳代謝(細胞増殖機能)を適切に行っている場所を指します。即ち、肝腎がしっかりしていれば、栄養及びエネルギーが潤沢で代謝がきちんと行われている状態となり、全身が快活でいられます。長期ストレスや過労、老化などがあると肝腎の状態が悪くなるので全身が疲弊して風邪を引きやすくなります。


このタイプの予防に効果的なのが「杞菊地黄丸」や「人参養栄湯」などの漢方薬です。すぐに肝腎を補うことはできないので、長期に渡ってじっくり改善していく必要があります。



④ストレスタイプ

精神的ストレスが加わったときに心身には炎症が引き起こされることが分かっています。ナこの炎症が大きくなると免疫機能が低下して、病気にかかりやすい状態になってしまうことが分かっています。また、ストレススコアの高い人は免疫システムの老化が進んでいるという発表もなされています(老化→老朽化した白血球が増える一方で、感染と闘える新しい白血球の数が減少する)。


このタイㇷ゚には心身のリラックスさせるということを重視します。柴胡疎肝湯や加味逍遙散などの漢方薬が適応になります。同時にストレス対策を積極的に行っていくことも大事になります。



⑤陰血不足タイプ

老化による水分保持力低下や月経血による損失やダイエットによって血の不足があると、上気道の粘膜を潤すことができなかったり、貧血によって心身の活性が低下するために風邪に感染しやすくなります。


陰虚といって体全体の水分保持力が低下している場合には「八仙丸」や「麦味参顆粒」、体全体の血液の量が不足している場合には「婦宝当帰膠」や「当帰芍薬散」が適応となります。



⑥その他

中国にてウイルス抑制効果のある「板藍根」をエキスにした健康食品や、上気道及び消化器官内にて増殖して、その他の菌の増殖を抑制する枯草菌を製品にした「バイタレジーナ」、βグルカンを含み免疫を活性化させる作用を期待することができる「シベリア霊芝」などをお求めになる方も多くなっています。




今回は以上になります。風邪を引きやすくなる理由は単純に皮膚や粘膜が弱く、ウイルスが侵入しやすくなることや心身が外気の影響を受けやすくなること、更に五臓のアンバランス、エネルギーや水分の過不足などによっても発生します。要するに心身のバランスが悪くなると風邪を引きやすくなるということ。漢方はそのアンバランスを是正します。ぜひご利用くださいませ。


※葛根湯や麻黄湯などの漢方薬は風邪薬であって風邪予防に使う薬ではありません。使い続けてしまうと逆に体をアンバランスにさせて(体を過剰に温める+体力を消耗させる+脳を興奮させるという作用があるから)しまい、逆に風邪を引きやすくなるばかりか、体調を崩してしまい他の病気を呼び込んでしまうことがありますのでご注意ください。





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