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みやわき健康薬局  宮脇 崇

大雨で気圧が下がると頭痛がする原因と漢方による対処法

こんばんは^^朝からずっと雨が降り続いているここ鹿嶋市です。大きな台風のせいで全国的に大雨となっているようです。川などが氾濫している地域もあるようなので、早めの避難を心がけるようにしてください。



さて、本日はこのところご相談がとても多い「気圧が下がると頭痛がする原因」についてご説明して行こうと思います。


皆さん頭痛大丈夫ですか?

頭痛薬飲んじゃいました?


今日は気圧が下がると頭痛がする原因を分かりやすくお話し、その後に漢方による改善法をご紹介します。




大雨で気圧が下がると頭痛がする理由は血管の拡張と収縮

まず、気圧が下がると外圧が低下します。気圧が高い時は体を外から押す力が働いています。全身くまなく空気によって外から押されている状態です。女性がはくパンストを全身履いているのと同じですかね。低気圧の時はそのパンストが外された状態になります。


すると、引き締まっていた筋肉や血管が弛緩しますので、頭部への血流が悪くなり、ちょっとだるい…眠いかもという状態が作り出されます。


この状態でも頭痛がする方がいらっしゃるのですが、多いのはこの後です。

頭部への血流悪化を体は「ストレス」として感じとります。ストレスを感じると分泌されるのが「セロトニン」という神経伝達物質。セロトニンには精神安定という作用がありますが、一方で血小板を介して「血管を収縮させる」という作用もあります。


この収縮が過剰になると、血流障害や肩こりによる頭痛が発生し(閃輝暗点はこの頭痛)、セロトニンが尽きてしまい血管を収縮させることができなくなると、今度は過拡張してしまい、拡張した血管が神経に触れて頭痛がするようになります。更に更に、この血管拡張に対して三叉神経が興奮して更に血管が拡張して頭痛を悪化させることもあります(この場合はドクンドクンと脈打つような強い頭痛となります)。



でも、頭痛がする人としない人とがいますよね。この違いは何?ということになります。

それは過敏性。そしてセロトニンや血小板の数になります。また、普段からの血流の良し悪しや水分代謝も大事になりますね。




漢方での改善法

✅漢方での改善法は大きく分けて3つ+α

  1. 余計な水分を外に出す

  2. 脳の過剰な興奮を抑制する

  3. 血流を改善する


更に、体質改善

4. 頭痛が起こる原因を改善する


を行うようにします。



順番に説明しますね。



①余計な水分を外に出す

血管が拡張するということは、血管内に余計な水分が流入していることを意味します。なので、流入した水分を排泄させれば、血管の拡張が治まるということになります。単純明快ですね。その漢方薬が五苓散や猪苓湯という漢方薬です。これらは血管内及び細胞内の水分を尿として排泄させるという作用があるので、血管の過剰な拡張を抑制してくれます。


また、気圧が低くなると、肌からの水分の蒸散が抑制されて水分の需要が低くなるので、胃腸が水分を吸収しなくなり、結果、胃腸に水分が停滞し、その停滞が不快刺激を生じさせてセロトニンの過剰分泌を引き起こす+頭部の水分の停滞などを引き起こすがあります。五苓散はその改善としても有効です。


適応となるのがむくみがある、胃腸が弱い、筋肉量が少ない、めまいがしやすい、痰や鼻水が多いなど、体内の水分量が多い人になります。



②脳の過剰な興奮を抑制する

血管の収縮及び弛緩はセロトニンの過剰分泌によっても引き起こされます。セロトニンの過剰分泌は脳の過剰な興奮で引き起こされます。また「三叉神経の興奮」によって、更に頭痛が悪化します。よって、脳の興奮を抑制させることで頭痛を抑制させることができます。釣藤散や柴胡加竜骨牡蠣湯、加味逍遙散などが改善に役立ちます。


適応となるのは神経過敏がある、ズキンズキンとする激しい頭痛、火照りやイライラを伴う、閃輝暗点後に激しい頭痛がするなどがある人となります。



③血流を改善する

余計な水分の停滞やセロトニンの作用による血管の収縮は、血流の悪化を招いて頭痛を悪化させる要因になります。特に普段より固定した頭痛がある人は局所的な血流悪化がある可能性が高いので、以上2つの改善法と共に血流改善も行った方が効果が高くなります。桂枝茯苓丸や冠元顆粒、川芎茶調散などが改善に役立ちます。


普段より固定の頭痛がある、生理痛や関節痛がある、肌がザラザラしている、顔色や唇、

歯茎が黒っぽい、目の奥が痛い、肩こりなどがある人が適応となります。



④頭痛が起こる原因を改善する

低気圧が来ても頭痛が出る人と出ない人とがいます。その違いは何なのでしょうか?

頭痛が出やすい人の体質としてあるのが「血管が膨張しやすい」「神経過敏」「血流が悪い」「血が少ない」などです。漢方でいう元気が足りないと血管が膨張しやすくなり、漢方でいう腎精や血が足りないと神経過敏になります。肝機能低下や精神的ストレス、血液の不足などがあると血液の流れが悪くなり、血液の量が少ないと血流の悪化や血管からの水分の漏れが起きやすくなります。簡単に申し上げますとこれらの体質があると頭痛が出やすくなります。


  • 慢性的な頭痛がする…

  • 気圧による頭痛が年々悪化する…

  • 頭痛薬を飲んでも治らない

  • 病院の治療を行ってもよくならない

  • ①~③の漢方薬を飲んでもあまりよく効かない

などの場合には、体質改善を行い頭痛が生じる原因を根本から改善する必要があります。お悩みの方はぜひ漢方療法をお試しください。



今回は以上になります。

よい週末を^^






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