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みやわき健康薬局  宮脇 崇

寿命や病気に関わる「一番大事な場所」とその理由

こんばんは^^今日は朝のうちは大雨だったものの、お昼くらいから気持ちよく晴れてくれました。最近は何となく雲りや雨が多く「梅雨」を連想させますね。



さて、本日は、寿命や病気に関わる「一番大事な場所」とその理由というお題でブログを書いていこうと思います。


皆さんどこだと思いますか?


何となく分かっていると思いますが、その場所は「胃腸」です。

今回はなぜ胃腸が大事なのか、その理由についてご説明します。




胃腸はなぜ大事なのか


本日、私の漢方の師匠が来店されました。

いつも、ご自分及びご家族が服用する漢方薬を購入しに来てくれます(ご自身は引退して店を閉じて悠々自適に生活されています)。その際に、いつも有意義なお話をしてくださいます。今回は次のようなお話をしてくださいました。「みやわき君、老化防止、老化によって出る病気の予防に大事なのは腎だよね。でもね、僕は脾(胃腸)だと思うんだ」「その理由は胃腸が弱ると後天の精(健康を維持するための栄養素)が補充されないだろう。そうなると腎はもちろん、全ての臓器が弱ることになる。当然、脳も」。「僕は杞菊地黄丸(腎臓やホルモン系及び全身の代謝を活性化させる漢方薬)などよりも参苓白朮散(胃腸の働きを良好にする)の方が大事だと思う」。


これは先生が漢方に40年間携わった総論だと思います。


漢方では「腎」を先天の本といい、生まれながらにして持っている生命力・エネルギーを意味します。脾(胃腸)は後天の本といわれ、消化器系による消化吸収の働きによって気血や精が生まれ、生命が支えられていると考えます。


即ち、体が成長及び健康を維持していく上で大事な栄養素が吸収されなければ、健康は損なわてしまう、だから脾(胃腸)は最重要な場所ということになります。


極端な例ですが、人間は食べ物と摂らずに水だけで生活していると2~3週間で息絶え、水なしの生活だと4~5日で亡くなるといわれています。これは飲食物の重要性に対するエピソードですが、胃腸の機能が低下しても栄養や水分の吸収が滞るので、同じように健康状態に悪影響を与えることになります。


皆さんも経験あると思います。胃腸炎などで食事が摂れない時って心身の調子が悪くなりますよね。私はこころの病気にかかった時に10キロくらい痩せたのですが、その時は体が重く、しかも疲れやすく、しょっちゅう風邪を引いていたのを思い出します。子供と公園で2時間ほど遊んだだけなのに寝込むほど疲れ果てていたのを思い出します。





胃腸が最も大事という意味のは「食事の内容」も含まれます



これは当然ですが、「胃腸が大事」の意味には「食事の内容が大事」というのも含まれます。


胃腸の機能が大事なのは栄養をしっかり分解して吸収してくれることと、食事に含まれる雑菌や毒性物質をしっかり分解してくれること(栄養素でも分解されないと毒性物質になることもあります)という理由です。


食事の内容が大事なのは、人間の体は食事によって作られていること(栄養素には各々役割があるのでバランスよく摂る必要がある)。そして、食事の入ってくるスピードも大事にります。急に入っていると胃腸や消化液の分泌に負担がかかるので、ゆっくり、更に食物繊維も一緒に摂る必要があります。また、甘いものばかり、しょっぱいものばかり摂取すると、特定の部分に負担が増えるため、分散してバランスよく食べることも大事になります。




胃腸が大事ということが分かるエピソード

胃腸の機能が大事!というのが分かるエピソードをご説明しますね。


PPI使用者では、多剤耐性菌の定着リスクが70%高いと報告

これは胃酸を抑制させる薬を飲んでいる人は人間にとって有害となる細菌の定着リスクが70%も上がってしまうという意味になります。こちらの例は薬の影響になりますが、胃腸が弱っても胃酸の分泌が低下して同じような状況が作り出されることを考えると、胃腸の機能維持の有効性が分かると思います。



②100歳以上の健康な人の便には60~80歳の平均値の30倍以上のビフィズス菌が含まれている

腸内環境を良好に維持するにはその上流にある臓器の仕事が大事になります。即ち、口の咀嚼や胃の消化、そして食べているものの内容がとても大事になるということです。しっかり咀嚼しなければ未消化のまま腸に飲食物が入ってくるので、腸内環境が大きく乱れてしまいます。腸だけを見て善玉菌さえ入れればいいという考えでは良好な環境は維持できません。



③咀嚼回数が不足すると身体的フレイル、サルコペニア、要介護状態、死亡の発生リスクがそれぞれ2倍以上高い

口の機能を胃腸に含めると、咀嚼回数が少なくなることによって、全身の筋肉量低下による病気や死亡発生リスクが増すということが明らかとなっています。咀嚼が少ないと食べ物の消化もきちんと行われないので胃腸の負担軽減にもつながります。また、咀嚼がしっかり行われると血糖値の上昇抑制、コレステロールを下げる、情緒を安定させるなどの効果も得ることができます。



④食事の内容で寿命が延びる

  • 30歳の方が普段の食事を健康にいい食事に変えると平均余命が11.7のびる

  • 40歳の方が普段の食事を健康にいい食事に変えると平均余命が11.3年のびる

  • 50歳の方が普段の食事を健康にいい食事に変えると平均余命が10.5年のびる

  • 65歳の方が普段の食事を健康にいい食事に変えると平均余命が7.9年のびる

  • 75歳の方が普段の食事を健康にいい食事に変えると平均余命が4.9年のびる

というようなデータがあります。



理不尽なことを言われても我慢すると回答した方が「胃痛のある」群では51.6%もいたのに対し「胃痛のない」群では21.5%と半分以下

要するに我慢ばかりしているストレス過多の人は胃腸に問題を生じやすいということを意味します。こちらは胃腸の機能が健康に影響するというエピソードではありませんが、ストレスが胃腸の機能に悪影響を与えるという意味でご紹介させていただきました。




胃腸の働きを維持するにはどうしたらいいのか?


これは皆さん知っていると思います。なので、実行できるかどうか、ただそれだけです。

以下、箇条書きでご紹介しますね。


  • よく噛んで飲み込む

  • 冷たいものや生ものは摂りすぎない(冷えた飲みもの、アイス、刺身、生野菜など)

  • ストレスから遠ざかる(スマホの見過ぎもNG)

  • 食事はバランスよくを意識して(魚、卵、豆類、野菜、海藻、果物、キノコ類などを意識)

  • 就寝の4時間以上前までに食事は済ませる

  • 早食いはしない

  • 1日1時間程度の適度な運動を行う(手足をよく動かすとリラックスするので胃腸がよく動くようになります)

  • 適度な休養と睡眠(疲れていると胃腸の動きは悪くなります)

  • 甘いものは摂りすぎない(腸内環境を乱します)

  • 脂っこいものや刺激物、アルコールの量は控えめに

  • 腹八分目を心がける

  • 三食はなるべく毎日同じ時間に食べる

  • 体を冷やさない(緊張させる+心身を疲れさせる)

  • 便秘対策を行う


皆さんが知っていることですよね。

こちらを実行できるかどうかです。


今回は以上になります。

ちょっと大味な内容となってしまったことをお詫びします。

胃腸の機能を向上させる各種漢方薬なども有効な手段なので、お困りの方はぜひご相談くださいませ。


最後に、胃腸が弱いからといって悲観することはありません。弱いなら弱いなりの養生を続けることでしっかり健康を維持していくことができます。しかし、弱い方が無理をすると途端に悪い方向に行ってしまうので、無理せず自分の範囲で生活していかれてください。





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