こんばんは^^今日は暖かい春を通り越したような陽気となりましたここ鹿嶋市です。店頭の花たちが気持ちよさそうに咲いてくれていました。
さて、本日は「根本から治す!副鼻腔炎に対する漢方療法」というお題でブログを書いていこうと思います。
この季節は花粉症を悪化させて副鼻腔炎に発展してしまう…という方がよくお見えになります。花粉症や風邪、冷えによる体力低下は副鼻腔炎のリスクとなりますのでご注意ください。
今回はそんな副鼻腔炎の漢方療法をご紹介します。
まず、副鼻腔炎の西洋医学的な要因と治療法
✅西洋医学的な副鼻腔炎の要因
鼻の中は「鼻腔」と「副鼻腔」とで構成されています。副鼻腔炎とは、鼻腔の周りにある副鼻腔が炎症を起こす病気です。
急性副鼻腔炎 風邪や喘息などの細菌による感染が原因で起こります。通常は1~2週間で治ります。
慢性副鼻腔炎 急性副鼻腔炎を繰り返したり、長引いたりすることで、慢性化したものです。3ヶ月以上に渡り症状が続く場合は慢性副鼻腔炎といわれます。蓄のう症とはこの慢性副鼻腔炎のことをいいます。
✅副鼻腔炎の症状
鼻づまり
頭痛、顔面痛
ほおの圧迫感や違和感
鼻をかんでもかみきれない
膿みの臭いが常にする
食べ物のニオイがわからない、味がしない
口臭
たんを伴うせき(特に夜間)
✅副鼻腔炎の治療法
副鼻腔からの排出を改善する治療(吸引、ネブライザー療法、副鼻腔洗浄)
薬用鼻腔スプレー
薬物療法(抗ヒスタミン、抗菌剤、ステロイド剤)
手術(鼻と副鼻腔をつなぐ穴を広げて、炎症が起こりにくい状態にします)
漢方の考え方かたみた副鼻腔炎と改善法
✅漢方で考える副鼻腔炎とは
副鼻腔炎は「炎症」と「過剰な鼻汁の停滞」なので、余計な熱と水分を排泄させることを目的として改善していきます。そして、「なぜ副鼻腔に余計な炎症と鼻汁がたまってしまったのか」という原因を考えて改善していきます。
✅改善法は炎症と水分を取り除く
まずは症状を改善します。副鼻腔という場所に鼻汁が入り込んで炎症を起こしている状態なので、それを改善するようにします。炎症を取り除く清熱作用のある生薬と細菌をやっつける抗菌作用のある生薬、そして余計な水分を排泄させる発表薬や利水薬を使って改善していきます。代表処方は荊芥連翹湯、柴胡桂枝湯、インチン五苓散、辛夷清肺湯、排膿散及湯などを症状をみながら使っていくというのがスタンダートな方法です。
✅その上で原因を改善していく
肌粘膜が弱く冷えや花粉の影響を受けやすい
暴飲暴食によって鼻腔に水分や熱が発生しやすい
ストレスによって鼻腔周辺に熱や血流障害が発生している
胃腸が弱く、それによって水分代謝が悪くなっている
慢性的な鼻腔の乾きや血流障害
①肌粘膜が弱く冷えや花粉の影響を受けやすい
肌が弱い、心身が冷えて粘膜の血流が悪い、胃腸が慢性的に弱く栄養状態が悪いなどがあると風邪や冷え、花粉などの影響を受けて鼻炎になりやすくなり、結果、副鼻腔炎にまで発展してしまいます。この場合は衛益顆粒や補中益気湯などで心身を強化するという改善法を用います。適度な運動の習慣や消化のいい食事などの生活習慣も取り入れるようにします。
②暴飲暴食によって鼻腔に水分や熱が発生しやすい
暴飲暴食や飲酒、辛いものの摂りすぎなどがあると、鼻汁が多くなったり、熱によって細菌が繁殖しやすくなる状況が作り出されます。なので、飲食を節制すると共に、インチン五苓散や大柴胡湯などで体内に取り込まれた余計な水分や脂質を排除するような漢方薬を用います。
③ストレスによって鼻腔周辺に熱や血流障害が発生している
ストレスが入ると②のように過剰な水分や熱が発生しやすくなることや、全身が緊張するので血流が悪くなるなどの状況により鼻腔に問題が発生しやすくなります。ストレス解消や睡眠をしっかりとるなどをすると同時に、加味逍遙散や香蘇散などでストレスを解消することが改善法となります。
④胃腸が弱く、それによって水分代謝が悪くなっている
胃腸は全身の水分代謝を担っている場所でもあります。ここが弱ってしまうと、自律神経が狂ってしまい、肌粘膜が弛緩してしまうことがあります。弛緩してしまうと風邪や冷え、花粉などの影響を強く受けるようになり、副鼻腔炎が発症しやすくなります。肌粘膜の栄養状態も悪くなるので併せてリスクが高まります。改善は消化の良いものをバランスよく摂ることや冷たいものを摂らないことに注意して、補中益気湯や半夏白朮天麻湯、参苓白朮散などの胃腸薬を用います。
⑤慢性的な鼻腔の乾きや血流障害
老化や貧血、過度のダイエットなどにより体全体の水分量が低下してしまうと、肌粘膜を潤すことができないことや血液の流れが悪くなることにより、肌や粘膜の状態が悪化して副鼻腔炎が発生しやすくなります。こまめな水分補給やみずみずしい野菜や果物で穏やかに水分補給をするようにしつつ、杞菊地黄丸や麦味地黄丸+冠元顆粒などの漢方薬で改善するようにします。
以上、漢方薬は①症状をまず改善する ②原因となる体質を改善するという2段階の改善法を行っていくのを基本としています。必ずしも2段階に分かれるというのではなく、体質的な要因が強い場合には、症状を改善する漢方薬と体質を改善する漢方薬とを同時に使っていくこともあります。お悩みの方はぜひ漢方療法をお試しくださいませ。みやわき健康薬局では随時相談を受け付けています。ぜひご利用ください。
それではよい週末を。
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