こんばんは^^今日は久しぶりに晴れ間が見えましたね。冬は寒いので本当にお日様のありがたみが分かります。
さて、今回は「漢方薬は本当に風邪に効くの?」というお題でご紹介していこうと思います。
皆さん風邪を引いた時はどうしてますか?
そのままやり過ごす
薬局でルルなどの合成医薬品を買う
漢方薬で治す
病院に行く
などの方法があります。何が多いのか分かりかねますが、ほとんどの場合、その時の症状でお決めになると思います。
本当にヤバいと思った時は病院。
ちょっとしんどいかな?程度の時は薬局の薬
軽い咳や鼻水程度だったらやり過ごす
など。もちろん、コロナの心配がある時は感染を広めないような措置が必要になります。
そんな風邪の改善法アレコレですが、漢方薬って本当に効くの?という疑問について簡単にお話します。
答えはYes No 両方
Yesの理由としては漢方薬には北海道大学の研究でウイルスのプラークを阻害する働きがあるという結果が発表されています。
麻黄湯と銀翹散、板藍根などの漢方薬と抗インフルエンザ薬のタミフルとを比較した結果、銀翹散、麻黄湯に関してはタミフルよりも強い抑制作用を得たという結果が出ています。板藍根もそれなりに効果があるという結果が出ています。
こちらの記事に書かれていますので、気になる方はご覧になってみてください。
またこちらの記事 には漢方薬を服用することで過剰なサイトカインという炎症を抑制するということも書かれています。免疫の暴走によって肺組織が壊されることがありますが、その暴走を止める効果があると書かれています。
更に、いろいろな文献にて漢方薬には風邪の原因となる細菌やウイルスを抑制するということが書かれているのを見聞きします。
では、飲めば誰にでも効いて風邪が治るのか?
研究によって効果があるという結果が出たので全ての方の風邪を治す効果があるのか?と聞かれた場合、素直にハイとは言えません。
なぜか?
それは長年、風邪に対して漢方薬を販売してきましたが、100発100中ではなかったからです。
銀翹散に関してになりますが、年間数百人の方にお売りします。その中で6~7割くらいの方は「楽になった」、「風邪がよくなった」、「喉の痛みが消えました」といった効果ありの意見をくださいますが、3~4割の方は「治らなかったので病院に行った」と言われます。
これは麻黄が入っている麻黄湯や葛根湯、小青竜湯、麻黄附子細辛湯に関しても同じであり、症状は楽になった、治ったという人がいる反面、「よくならなかったので病院にいった」という方が一定数含まれます。
このような現状があるのでYseとNoの両方の答えとなります。
違いは何なのでしょう?
この違いは「風邪の原因菌の毒性」と「感染している身体の強弱」、「免疫反応の強弱」などが関係していると判断します。
同じ風邪でも感染の度合いがその時々によって全く違います。感染初期でもウイルスの数が違いますし、そこから進行して胃腸にも症状が及んでいるのか、血液中にまで及んでいるのかなど進行度合いも異なります。
そして、その人の体力や免疫の活性も全く異なります。いくら抗ウイルス作用のある薬を服用しても、体力や免疫が低ければ、援軍が弱い状態なのでウイルスや細菌に負けてしまいます。
風邪を重症化させるサイトカインストーム(免疫が暴走して自分の肺などを攻撃してしまう)に関しても、高齢者や基礎疾患がある方がある方に多く出ることが明らかとなっており、このサイトカインストームが出る出ないによっても、効果が全く違ってきます。
以上のように何とも歯切れの悪い結論となってしまいましたが、どんなことでも同じだと思います。ケースバイケースで100%ということはありません。特に人間の体は千差万別なので効果は違ってきて当たりまえです。
とはいえ、それを見抜いて改善方法をおすすめするのも私たちプロの仕事です。漢方薬で対処できる場合と病院での治療が必要になる場合とを見抜いて治療法をお教えすることが必要になるので、普段より、その辺を考えながら接客しなければなりません。
話を風邪に戻しますが、症状を悪化させないためには五臓六腑及び全身の健康状態が万全であることが大事になります。
そのために、例えばエネルギーが足りない場合には補う、逆にストレスで元気が亢進している場合には興奮を抑えるなど、その方に見合った対処法を行い、心身のバランスを整えることで健康状態を向上させることが効果を発揮します。
このバランス改善に役立つのが漢方医学です。
できるのは漢方だけといっても過言ではありません。
もし、心身のバランスが乱れている…と感じている場合は、ぜひ漢方療法をお試しになってみてくださいませ。
今回の記事は以上になります。最後までお読みいただきありがとうございました。
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