こんばんは^^朝から梅雨らしいジメっとした暑さとなりましたここ鹿嶋地方です。暑さに体を慣らす時期ですが、熱中症の危険性もありますので無理はしないでくださいね。
さて、今日は「甘い漢方薬と苦い漢方薬の使い分け」というお題でブログを書いていこうと思います。
皆さん漢方薬を飲んだ時に「にがっ…」「甘い」などの味を感じたことがあると思います。
味によって「もう飲みたくない…」「この味は好きだから続けられそう」というような感想を持つ方が多いようです。
このように、人によって好む味や嫌いな味が異なります。その理由と味による薬効についてご説明します。
甘い味は疲れている人・苦い味は興奮している人
甘味というのは筋肉や脳のエネルギーになるので疲れている人が好む味になります。それに連動して胃腸での吸収もよくなりますので、消化不良気味の方も好む傾向にあります。
逆に苦みは神経の高ぶりを抑えるという効果があるので、ストレスで気持ちが高ぶっている人が好む傾向にあります。胃腸に関しては胃酸過多で胸焼けがある方が好む傾向にあります。
実は漢方薬もこの法則に則って作られています。
虚弱体質や疲労している方には小建中湯や甘麦大棗湯のように甘味が強い漢方生薬を多用して甘く仕上げています。それによって筋肉や脳を栄養して心身の活性を高めます。
そして苦みの方は、ストレスで動悸やのぼせを訴える人、そして胃酸過多で胸焼けや胃痛を訴える人(強い口臭が伴う場合が多い)に用います。黄連解毒湯、インチン高湯、竜胆瀉肝湯などの苦みの強い漢方薬が適応となり、心身の活性を抑えてバランスを戻すようにします。
人はバランスを是正してくれる味を求める
胃腸が弱い
疲れている
肉体疲労時
精神的に弱っている
何もしたくない
など、エネルギー不足、肉体疲労、五臓の疲れ、脳疲労など「虚証」の時というのは甘いものを欲する傾向があります。
3時の休憩時に甘いものが欲しくなるのはそのためです。
また、神経を高ぶらせる男性ホルモンが少ない女性が好むのもそのためです。
イライラする
顔がのぼせる
とにかく暑い
緊張している
落ち着いていられない
など、神経の高ぶり、心臓の興奮、血が頭部に集まる、食べ過ぎ飲みすぎなど「実証」の時というのは苦いものを欲する傾向にあります。
イライラしているビジネスマンがコーヒーやビールを欲するのはそのためです。
このように、人はその時の状態を改善してくれる「味」を本能で求めているという傾向があります。(ただし、子供は本能で腐った味(酸味や苦み)を嫌がるという傾向があるのでこの限りではありません)
そしてその味を求めることによって本当に体の状態を改善に導くことができます。
甘味や塩味はエネルギーになるので疲れた人が求めるのは容易に理解できると思いますが、苦みについては少し補足が必要になるのでご説明します。
苦みは毒の味です。毒なので人間の体はそれを受け入れようとしません。要するに神経活動を止めて吸収させないようにするのです。神経活動が低下すれば自ずと神経の高ぶりや熱エネルギーの発生も抑制されるので、イライラや胸焼け、のぼせといった症状が緩和されるということになります。
ストレス時には使い分けが必要になる
以上のような理由があるので、一般的によくみられるストレスによる不快症状に対して漢方薬を使う際には味による使い分けが必要になります。
ストレスによって身体の調子が悪いという時に、熱症状や神経の高ぶりが強いといった場合には苦みが強い漢方薬を用い、ストレスが長引いて心身が疲れている場合や先天的に体が弱い場合などには甘味が強い漢方薬を選ぶようにします。
また、一見、神経が高ぶっていても、虚が根底にあり神経が不安定になっている場合もあるので、その場合にはどちらかに偏らない平性の漢方薬を使い、症状が治まったのちに虚を補っていくという治法が求められます。
使う漢方薬を見極めるには
神経の高ぶりの度合い(動悸、不眠、胃痛、頭の有無、情緒の状態などで判別)
熱症状の有無(舌の色や口臭、口や目の渇き、汗、のぼせの有無などで判別)
胃腸の強弱(胃もたれや消化不良は虚・食欲旺盛で胸焼け、胃痛は実)
先天的な体質(弱いは虚・強いは実)
などを最低限見極めなければなりません。
自分に合う漢方薬のご相談はぜひみやわき健康薬局まで。ご相談料は無料です。
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