こんばんは^^朝からどよーんとしたここ鹿嶋地方です。今日はシャツ一枚でちょうどいい気温だったのですが、明日は一転して真冬になっちゃうみたいです。ちょっと厚着して出かけましょうね。
さて、本日は「疲れが抜けない、そして顔が火照るという不快症状と漢方薬」というお題で書き進めていこうと思います。
疲れが抜けない、そして顔が火照るという不快症状に合う漢方薬
ズバリ、この時期に「疲れ+のぼせ」でおすすめする漢方薬として最も多いのが「黄連阿膠湯(オウレンアキョウトウ)」という漢方薬です。
配合されている生薬は
黄連(オウレン)
芍薬(シャクヤク)
黄ゴン(オウゴン)
ゼラチン
卵黄末
になります。
主に脳の過剰な興奮を抑制するという働きを持ちますが、その原因が「栄養不良」「心身の衰弱」「暑さによる栄養不良、心身の疲れ」「ストレスによる心身の疲れ」による場合に用いられる処方です。
その他、類似処方の天王補心丹や温清飲、更に八仙丸、加味帰脾湯などもよくおすすめしています。
なぜ黄連阿膠湯が適応になる人が多いのか
いったいなぜ黄連阿膠湯が適応になる人が多いのでしょうか?
先ほどご説明した通り、黄連阿膠湯は脳の興奮に用いる処方です。そしてその原因が
「栄養不良」
「心身の衰弱」
「暑さによる栄養不良、心身の疲れ」
「ストレスによる心身の疲れ」
の場合に適応になります。
要するに、体全体の栄養状態が悪く、それによって脳が興奮してしまっている状態に効く処方です。
この状態が続くと
神経過敏
皮膚の痒み
不眠
鼻血
頭髪の脱落
ドライアイ
下半身に力が入らない
関節痛
うつ病
パニック障害
食欲不振(又は過食)
などが出やすくなります。
話を元に戻し、なぜ栄養状態が悪くなってしまっているのかというと
夏の暑さ
コロナストレス
気温差による心身へのダメージ
があるのではないかと推測できます。
特に夏の暑さとコロナストレスはかなりのダメージを心身に及ぼしていると思います。
栄養不足と聞くと 口から入ってくる栄養が不足しているということを思い浮かべる人が多いかと思いますが、実際にはストレスや過剰労働、睡眠不足などによる「エネルギーの使い過ぎ」によって栄養不足が生じている方の方が圧倒的に多いです。
要するに、ストレスや暑さによって特定の栄養素ばかり消費されてしまう、更に代謝に関わる臓器や器官が疲れてしまっている、結果、体全体がエネルギー不足に陥ってしまっているという状態です。
身体がエネルギー不足になると脳は興奮しやすくなるという「決まり」があります。その理由を簡単に説明します。ご飯を抜くとイライラしませんか?それと同じです。脳は全身のエネルギーを管理しているので、不足すると神経質になり興奮します。また、エネルギーが不足すると全身の保水力も低下します。保水力が低下すると体全体の熱を冷ますことができなくなるので全体的に熱過剰となります。熱は上に昇る性質があるので、頭部に熱が入り、のぼせ、脳の興奮が生じやすくなります。
Aさんの場合
少し前に相談を受けたAさんの例をご紹介します。
Aさんは保険のセールスレディー。53歳ということもあり、当店にて更年期(ホットフラッシュ)の改善に役立つ漢方薬(加味逍遙散)も服用しています。
最初は「あらっ更年期が悪化したのかしら…?」と思っていたらしいのですが、今まであったホットフラッシュに加わり、顔ののぼせ、更に夕方になるとどっと疲れてしまう、早く寝るのですが、朝起きても疲れが抜けていない、入浴すると普段はスッキリするが、今は逆に疲れてしまう…という症状を訴えました。
また、食欲はあるのですがあまり食べることができない。睡眠の質もよくない気がするという症状もありました。
よく話を聞くと、4月からずっとコロナで営業活動が思うように出来ていない、その分、知り合いのつてを使って、特に夏の間一生懸命動き回っていたということです。
Aさんのお体は、まさに先ほど説明した
ストレスによる心身の衰弱があり、それによって脳が興奮している状態でした。
早速「黄連阿膠湯」をおすすめしてご服用頂きました。
すると…
約2週間の服用で、ほぼ不快症状が消えてなくなりました。 ちょっと作り話のようによくできた話ですが実話です。
その時の症状にあった漢方を利用すると生活が楽になる
単一の些細な不快症状に関しては、薬を飲むよりもやり過ごした方がいいケースが多いですが、一方で今回のように、体がバランスを失っている時というのは漢方薬を服用してバランスを整えることで改善するという方法を取った方がいいケースもあります。
今回のように、いくつかの不快症状が重なった時は体のバランスを整えるために漢方薬などで改善した方がいいといえます。何故かというと、どっちに転ぶか分からないからです。
そのままにしていても、次第に季節の移ろいや自然治癒力によって戻っていく場合もありますが、逆にバランスの悪化が進行してしまい、深刻な病気へと発展してしまう場合もあります。
よって、バランスが戻るまで漢方薬を使い、戻ってしまえば飲むのをやめて様子を見るというのが正解です。
薬はずっと飲み続けなければならない、と思っている方が多いと思いますが、実は漢方薬の場合、未病といって病気になる前のバランスを崩している時に用いることが多いので、長く飲むのではなくバランスさえ戻れば服用する必要がなくなるというケースが多いのです。
もちろん、状況が重い場合や老化などによって出ている場合にはずっと続けるのが基本ですが、「軽症の時に用いることによって治すことができる、よって飲み続ける必要はない」というケースがとても多いのは間違いありません。
体のバランスを崩しやすい… そしてそのアンバランスな状態が長く続くことが多い
という方はぜひみやわきまでご相談下さいませ。常にサポートして心身をいい状態に保つお手伝いをさせて頂きます。
ご相談は直接お越しになる以外にも、お電話、メール、LINEなどで対応しております。ぜひお気軽にご利用くださいませ。 TEL 0299-82-6897(お電話の場合はすぐに対応出来ない場合があります。予めご了承くださいませ) mail miyawaki-kenkou@amber.plala.or.jp LINE 「takashi6897」でID検索してメッセージ下さい
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