こんばんは^^素晴らしく気持ちのいい秋の陽気が続いていますね。夕方に外に出た時に赤とんぼたちが気持ちよさそうに飛び回っていました。
さて、今回は「知っておくと便利!風邪の初期に用いる漢方薬3種類」というお話をしていきたいと思います。
昔は本当に漢方の風邪薬がよく売れました。鹿嶋の人みんなが風邪の時は漢方薬使っているのでは?と思うほど売れていましたが、近くにドラッグストアができてからはパタッと止まり、ここ数年、コロナ禍になってからまた当店にて漢方の風邪薬をお求めになる方が増えてきました。
ハッキリ申し上げます。漢方の風邪薬はちゃんと使うとよく効きます!
そのよく効く漢方薬の中から「風邪の初期に用いる3種類の漢方薬」についてご説明します。
風邪初期に覚えておいてほしい漢方薬は「葛根湯」「銀翹散」「柴胡桂枝湯」
風邪の初期に用いる漢方薬で出番が最も多いのが、みんな大好きで寒気といえば葛根湯、喉の痛みといえば銀翹散、虚弱者の胃腸症状を伴う時は柴胡桂枝湯の3つになります。
順番に説明しますね。
①葛根湯
風邪の初期にゾクゾクとした寒気を感じる時に服用する代表処方です。体を温めて悪寒や悪寒に伴う関節痛などを改善する作用があります。特に筋肉のこわばりを改善する作用が強いので「悪寒+関節痛」や「悪寒+背首のこわばり」がある風邪によく効きます。体表部の血流がよくなるので、免疫が風邪の原因ウイルスへ到達しやすくなります。
注意点としては、体を温めて発汗させる作用が強いので、飲むと発汗過多になってしまう…という方には不向きです(発汗過多の方には桂枝湯や参蘇飲の方が向いています)。また、のぼせや火照り、咽頭痛がある方にも向きません。更に交感神経を刺激するので動悸や胃痛、不眠などが出た場合には次回から飲むのを控えた方がいいでしょう。
②銀翹散
風邪の初期で喉の痛みや顔の火照りがある時のファーストチョイスです。インフルエンザなどの毒性の強いウイルスは寒気を感じたかと思ったらすぐに火照り+咽頭痛が出ます。その時は葛根湯ではなく炎症を改善する+ウイルスなどを解毒する働きのある銀翹散が適応になります。「のどの痛み+ほてり+発熱」の風邪に効果的です。
注意点としては清熱作用が強いので、胃腸が弱い人は胃痛や食欲不振、気持ち悪さ、下痢などの胃腸症状やだるさや冷えなどの体力低下の症状が出ることがあります。この場合には量を減らすか、胃腸の機能が低くても、喉の痛みの改善として服用できる桔梗湯や甘草湯への変更、又は小柴胡湯や参蘇飲などの胃腸薬が配合された風邪薬と合すなどの対応が必要となります(症状によってどの漢方薬が適応になるかは異なります)。
③柴胡桂枝湯
風邪の初期からお腹が痛い、下痢する、吐き気がするなどの胃腸症状を訴える方に適応になる漢方薬です。柴胡桂枝湯には体を温める効果と喉や鼻の炎症を取り除く効果、そして胃腸の働きや胃腸の炎症を改善する効果などがあるので、「胃腸症状+寒気」、「胃腸症状+喉の軽度の痛み」、「胃腸症状+鼻炎」などの症状改善に使うことができます。
注意点としては、どちらかというと体を温める作用が強いので、「胃腸症状+のぼせや咽頭痛が強い」などの熱症状がある場合には、小柴胡湯や小柴胡湯桔梗石膏などの清熱作用の方が強い漢方薬の方が向いているのでこちらを使うようにします。
以上が説明となります。
こちらの3つはとても汎用性が高く、更にベクトルもある程度広いので使いやすいと思います。小児からお年寄りまで使うことができますが、体力が著しく低い方の場合には、体力を補いながら風邪症状を改善させなければなりませんので、その方に応じた処方(桂枝湯や参蘇飲、麻黄附子細辛湯、附子人参湯など)の方が合っている可能性があります。なので以上の3つだけではないということは覚えておいてください。もちろん、体力の低下が見られない場合でも、体質や症状によって他の漢方薬が適応になることがあります。よって、実際にお使いになる際には専門家に相談してから服用するようにしてください。誰にも相談する人がいない…という場合はみやわき健康薬局までお問合せくださいませ。
それではよい週末を!
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