こんばんは^^今日は暑かったですね。最高気温は31℃だったものの湿度が80%以上と高かったので暑さを感じる形となりました。まだまだ続きそうなので暑さ対策をしながら過ごしてまいりましょう。
さて、本日は「秋に咳やぜんそくが起きやすい理由と対処法」という内容でブログを書いていきたいと思います。
皆さん咳や喘息がひどくなりやすい時期を知ってますか?
それは「気温差の激しい時期」です。
日本アレルギー学会『喘息予防・管理ガイドライン 2021』には、ぜんそく患者さんは気温や気圧の変化・雷雨、黄砂などがぜんそくの悪化につながると書かれていますし、実際に、「喘息コントロールに影響を与える季候についての検討」には秋の冷え込みによってぜんそく発作が起きやすいというデータが発表されています。
ではなぜ季節の変わり目に増えるのか?
それは粘膜が気温の変化に敏感だからです。
よく寒い時に熱いラーメンを食べようとするときにむせる方いらっしゃいますよね。また、温かい部屋から寒い屋外に出た瞬間にせき込むという方もいます。これらはすべて気道に流入する空気の温度が急に変化するために引き起こされています。
喘息や気管支炎、風邪をひくと咳が何か月も続くという方は、空気の通り道である気道がとても敏感な状態になっています。そのため、健康な人であれば問題とならないわずかな刺激でも咳や喘息、胸痛などが出現することがあります。
実際に、前日と比較して3℃以上の気温低下や、過去5時間以内に3℃以上の気温低下があった時に、ぜんそく発作が起きやすいというデータもあります。
その他にもいくつか原因があります。
✅季節の変わり目に咳や喘息が悪化する原因
アレルゲンが飛散する時期だから
気温差によって体力が低下して風邪へ罹患しやすくなるから
自律神経が狂いやすくなるから
粘膜が乾燥しやすくなるから
過酷な季節の影響
順番に説明しますね。
①アレルゲンが飛散する時期だから
季節の変わり目というのは春と秋をいいます。春はスギやヒノキ、秋はブタクサ、ヨモギ、カナムグラの花粉が飛散してアレルギーを引き起こします。
喘息発作の引き金となる原因の多くはアレルギー反応。アレルゲンに対して、免疫細胞が過剰に反応することで、気道の炎症が引き起こされて激しい咳や喘息が引き起こされます。
②気温差によって体力が低下して風邪へ罹患しやすくなるから
風邪をひきやすい原因として「防衛体力の低下」があります。気温差によって自律神経が疲弊してしまうと、自律神経によって制御されている免疫が機能しなくなり、結果、防衛能力が低下して風邪に罹患しやすくなります。風邪による咽頭部への炎症は激しい咳や喘息の原因になります。
③自律神経が狂いやすくなるから
体温は自律神経が管理しています。外気温が寒い時は体をあたため、暑い時は冷やします。寒暖差が激しい時はこの管理が忙しくなり、結果、自律神経が疲弊してサーバーダウンしてしまいます。すると、同じく自律神経が関している免疫や気道の収縮⇄弛緩にも問題が発生するので咳や喘息といった症状が出やすくなります。
④粘膜が乾燥しやすくなるから
急に気温と湿度が急降下する秋に多くなります。乾燥した空気は、それだけで刺激性が強いことや、乾燥によって喉や気管支の潤いが少なくなることで炎症が起こりやすくなり、それによって咳や痰が出やすくなるという状況が作り出します。
⑤過酷な季節の影響
厳しい冬、過酷すぎる夏の暑さなど影響はその次の季節に出ることがあります。
例えば夏に汗をかきすぎるなどの無理をすると、その影響で心身が弱り、次の季節の秋に心身の弱りの影響によって激しい咳や喘息が出やすくなります。
対策は心身の養生
原因が気温差なので、衣服や気道に入ってくる空気の温度を調整することが最も効果がある方法になります。
マスクを装着する
首にスカーフを巻く
上着を持ち歩く(寒いと思ったらすぐに羽織る)
心身を冷やさないことを意識する
体を疲れさせない
運動負荷や労働時間を増やさない
寝不足はしないようにする
過度のストレスからは遠ざかる
胃腸の負担になることは避ける
などを意識することが大事になります。
一番大切なのは「心身を疲弊させない」ことです。そのため、春秋は「新しいことを始めない」+「負荷を増やさない」ことを徹底してください。新しくジムに行く、ランニングを始める、残業時間を増やす、寝不足をする、薄着をして心身を冷やす、お酒の量を増やす、暴飲暴食をするなど、ただでさえ気温差で心身が弱っているところに、さらに負担を増やすということをしてしまうと咳や喘息を悪化させてしまいます。
さらに、予防になる「潤いを増す食べ物」を適度に摂ることを心がけるようにします。
ゴマ、もち米、うるち米、ハチミツ、ビワ、パイナップル、乳製品、白ごま、大根、蓮根、
ゆり根、いちじく、落花生、卵、梨、リンゴ、柿などは気道や肺に潤いをもたらしてくれます。
初秋や春は清熱+潤いの作用を持つ大根や梨、パイナップル、ビワ、レンコン、柿、ゆり根などを用い、晩秋はもち米、ゴマ、うるち米、乳製品、白ごま、いちじく、落花生、卵などの温性または平性の食材を意識するようにしましょう。
また、肺や気道の粘膜は胃腸や漢方でいう腎に栄養されて機能を維持しているという面もあります。よって、冷たいものや暴飲暴食にて胃腸の機能を低下させたり、過労やストレス、寝不足、栄養不足などで腎の機能を弱らせてないように注意しましょう。
普段より適度に心身を鍛えて体力を向上させることも大事になります。体力が乏しいと、心身が疲弊しやすくなるので、気温差の影響を受けやすくなってしまいます。心身を丈夫にするためには、短期的には心身を守って疲弊しないようにし、長期的には食事面や規則正しい生活、睡眠時間、ストレス対策、適度な運動、自分の欲を抑えて生活するなどを総合的に意識して丈夫な体を作っていくことが求めれます。
自力ではどうしようもないという場合には、短期的には気管支を拡張させて咳止める麻黄製剤、そして粘膜を潤す麦門冬が入った各種漢方薬などを用いるようにします(大事なのは以上の漢方薬を出すときには「清熱させた方がいいのか、それとも温めた方がいいのか」をしっかり把握すること)。長期的には、ウイークポイントを強化する(粘膜を強くすること+胃腸が弱い場合は胃腸を強くする、体全体の活性が弱いならば体全体(腎)を強くする、ストレスがあるならばストレス耐性を高める、暴飲暴食によって不要なものが体にたまっているのならばそれを減らすといった「体質改善にて心身のバランスを整える」ということを行う)ことで、段々と咳や喘息がでにくい体へと変えていくようにするという治療法があります。気になる方はぜひ漢方療法をお試しくださいませ。
今回は以上になります。よい週末を。
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