こんばんは^^今日は朝からさわやかないい天気となりました。6月21日は夏至で昼間の時間が一番長くなる日。陽気が高まり、これから地表の温度が上がるにつれ、気温が急上昇していきます。暑くなる日が続くので熱中症に注意しましょうね。
さて、本日は漢方の話題から離れ、今最もホットな栄養素とされているビタミンDについてブログを書いていこうと思います。
皆さんビタミンDって知ってますか?
えっ、ビタミンCなら知ってるけど、という人はヤバいっですよ。めちゃくちゃ注目されているビタミンなので、今日はしっかり覚えてください。
ビタミンDは必須栄養素で日光浴によって皮膚からも合成される
ビタミンD はビタミンの一種であり、脂溶性ビタミンに分類されます。必須栄養素ですが、日光浴によっても生合成もされるという特徴があります。カルシウムの働きに関わり骨などの健康に関与するというのが一般的に言われているビタミンDの説明となります。
「ビタミンDの摂取基準 成人8.5μg~100ug」
✅ビタミンDの一般的に言われている作用
骨の合成を助ける
小腸や腎臓でカルシウムとリンの吸収を促進する
血液凝固や筋肉の収縮に関連している
不足すると子どもでは「くる病」、大人では「骨軟化症」になる可能性が
脂溶性ビタミンであるビタミンDは排泄されにくく、過剰に摂取すると体に良くない影響が起こる
✅ビタミンDを豊富に含む食材(100gあたりの含有量)
あん肝(生)110.0μg
紅鮭(生)33.0μg
さんま(生)19.0μg
ひらめ(生)18.0μg
うなぎ(生)18.0μg
まがれい(生)13.0μg
まさば(生)11.0μg
しらす干し(半乾燥)61.0μg
干ししいたけ(乾燥)12.7μg
まいたけ(生)4.9μg
エリンギ(生)1.2μg
卵黄(生)5.9μg
全卵(生)1.8μg
牛乳0.3μg
✅日光浴によって5.5 μgを合成するための時間
両手・顔を晴天日の太陽光に露出したと仮定した場合、紫外線の弱い冬の12月の正午では、那覇で8分、つくばでは22分の日光浴で必要量のビタミンDを生成することができるが、緯度の高い札幌では、つくばの3倍以上の76分日光浴をしないと必要量のビタミンDを生成しない
7月の晴天日の12時には、札幌・つくば・那覇ではそれぞれ、4.6分・3.5分・2.9分で必要量のビタミンD生成を行うことが出来る
実際には、曇りや雨等晴れ以外の日もあることから、必要なビタミンD生成のためには、さらに長時間の日光浴が必要となります。
日焼け止めやファンデーションなどは合成を阻害するので上記の計算より低い合成量となります
✅日光浴や食べ物からの摂取量が十分でも不足することがある
腎臓は、老廃物をろ過するほか、ビタミンDを活性化する作用も持つ。そのため、腎機能が低下すると、血液中の活性型ビタミンDが減少。腸管からのCa吸収が低下して低Ca血症を起こすことがあります。
更に肝臓が障害されるとビタミンDの代謝ができなくなり代謝物の生成が低下します。肝硬変患者の骨が弱い原因となっているかも可能性も。
また、紫外線を避けるライフスタイル(日焼け止めの使用)の方や、皮膚でのビタミンDの産生能力が低下している 高齢者では不足することがあります。
現代人はこのビタミンDの不足が深刻になっているという
東京慈恵会医科大学らの研究グループは、「東京都内で2019年度に健康診断を受けた男女約5500人のうち、98%がビタミンD不足だった」と発表しました。特に20代などの若年層で、より不足する傾向がみられたとのことです。測定されたビタミンDのほとんどは、動物あるいは日光由来のビタミンD3であり、シイタケなどの植物由来のビタミンD2はほぼ検出されなかったということです。
この測定結果、実は30ng/mLに達していないものを足りていないと判定しています。女性では7~30ng/mL、男性では5~27ng/mL、全体で6~29ng/mLとなり、健常人の98%が日本代謝内分泌学会・日本整形外科学会が提唱するビタミンD基準濃度である30 ng/mLに達していないことが判明と説明されています。
基準の30 ng/mL血中にどのくらいのビタミンDがあるかという指標なので、先ほどのμgとは異なります。
次に、最近わかってきたビタミンDの効果について
✅最近わかってきたビタミンDの効果
糖尿病リスクを減少させる
乾癬対策
がんリスク低下
脳の老化を抑制
精神の安定(セロトニンの合成)
精力向上
不妊症の改善
免疫の調整
筋肉の活性
保湿効果
血流促進作用
喘息の改善効果
順番に説明しますね。
①糖尿病リスクを減少させる
ビタミンDを十分に足りている人は、糖尿病のリスクが低い傾向があることが、さまざまな研究で示されています。ビタミンDはすい臓のβ細胞に直接作用してイン スリン分泌に関与+カルシウムは細胞内のインスリンのシグナル伝達に関与していることが報告されていることから糖尿病予防に効果を発揮しています。II型糖尿病成人92名を対象に、ビタミンD を1日2,000 IU、炭酸カルシウムを1日800mg の量で16週間摂取させたところ、膵臓のβ細胞からのインスリンの分泌が促進されたという研究発表があります。
②乾癬対策
乾癬とビタミンDの関係は、いくつかの研究から指摘されています。実際に、乾癬患者の大半を占める軽症から中等症に対しては、活性型ビタミンD3やステロイドの外用薬を用いた治療が中心となっているという現状があります。
③がんリスク低下
血中ビタミンD濃度が上昇すると、何らかのがんに罹患するリスクが低下したという結果が国立がん研究センターより発表されています。ビタミンDが不足すると、適切に細胞の分化誘導が行われないために、がんの発症やがん細胞の増殖が起こってきます。ビタミンDは免疫の活性にも関与しているので、それによる抗がん作用も期待することができます。
④脳の老化を抑制
脳内に存在するビタミンDの量が多い高齢者では、明晰な頭脳が維持されやすい可能性が、米タフツ大学の研究で明らかとなっています。ビタミンD濃度が増えるごとに、死亡する前の脳の認知機能検査にて認知症Iが認められる可能性が平均30%ほど低下しているという驚くべき発表がなされています。
⑤精神の安定(セロトニンの合成)
ビタミンD欠乏は、統合失調症など重篤な精神疾患を有する患者に多いという発表があります。躁症状とうつ症状、不安障害、ADHD、ASD(自閉スペクトラム症)などとの関連が深いとされています。また、最近の研究では、ビタミンDが心や神経のバランスを整える脳内物質セロトニンを調節するということも分かっています。
⑥精力向上
ビタミンDを摂取した男性グループにおいて、性欲の原動力となる「遊離テストステロン」のレベルが著しく増加したという研究発表がなされています。重度の勃起不全の男性は軽度の男性に比べて、ビタミンD欠乏の度合いが有意に高かったという発表も。
⑦不妊症の改善
男性に関しては⑥にて理由を説明しています。女性に関してはビタミンD欠乏状態では、子宮内膜症や多嚢胞卵巣症候群など不妊症の原因となる疾患リスクが高まるという報告がイギリスから発表されています。ビタミンDの補充は自己免疫性疾患の女性の妊娠率を改善するために有用だという発表もあります。
⑧免疫の調整
ビタミンDにはマクロファージを活性化させる、ウイルスや細菌を抑制するカテリシジンとディフェンシンの生成を促す、ウイルスなどに攻撃指令を出すサイトカインを調整する、皮膚のバリア機能を向上させるという働きがあります。
⑨筋肉の活性
カルシウムは筋肉の活性に関わっています。そのカルシウムの吸収を促してくれるのがビタミンDです。
⑩保湿効果
ビタミンDには保湿効果があり、多くのスキンケア用品にも使用されています。細胞分裂を活性化させるという働きとコラーゲンの生成を促進させるという働きがあるので、保湿効果を高めてくれます。
⑪血流促進作用
ビタミンDが不足すると、血中のカルシウムが血管に付着してダメージを与えるために血流が悪化します。ビタミンD欠乏症は血管機能障害、動脈硬化、左室肥大、高脂血症と関連しているという発表もあります。
⑫喘息の改善効果
ビタミンD投与を受けた患者は経口ステロイド投与を要する喘息発作が減少したという発表があります。理由は分かりませんが、ビタミンDによる細胞収れん作用(カルシウム吸収アッㇷ゚による)、タイトジャンクション保護作用によると思われます。
以上のような効果があるということが分かっています。
このような素晴らしい作用のある栄養素が、全く足りていないという現状がある日本に憂いを覚えます。皆さん日光に当たりましょう。魚やしいたけを食べましょう。日焼けや食事で賄えない方はサプリメントをとりましょう。それによって身体の栄養バランスを整えることができます。
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