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頭皮の痒みとエストロゲンの関係性

  • みやわき健康薬局  宮脇 崇
  • 14 時間前
  • 読了時間: 7分

こんばんは^^このところ何となく天気が不安定ですよね。昨日から、急な落雷や降雨が発生したかと思えば、急に空が明るくなるなどの変化が生じています。今後もこのような天気が続くという予報が出ていますので、お出かけの際には天気の変化が十分ご注意くださいませ。



さて、本日のブログのお題は「頭皮の痒みとエストロゲンの関係性」になります。


皆さん頭皮が変に痒い…ということはありませんか?

特に出産後の女性や更年期の女性に多い症状なのですが、その痒みの理由についてわかりやすく説明していきたいと思います。




エストロゲンが減少すると頭皮に痒みが出やすくなる


エストロゲンの肌に対する効果

  1. コラーゲン生成の促進

  2. 保湿効果

  3. 皮脂分泌の調整

  4. 傷の治癒促進

  5. 血流改善効果


以上のように、エストロゲンには肌の健康状態を維持するという働きがあります。


①エストロゲンは皮膚の真皮層にある線維芽細胞を刺激し、コラーゲンやエラスチンの生成を促します。これにより、肌のハリや弾力が維持され、シワやたるみの予防に役立ちます。


②皮膚のバリア機能を強化し、水分保持能力を高めます。具体的には、ヒアルロン酸の生成を促進することで、肌の潤いを保ちます。エストロゲン不足は乾燥肌や敏感肌の原因となることがあります。


エストロゲンは皮脂腺の活動を抑制する傾向があり、過剰な皮脂分泌を抑えることで毛穴の詰まりやニキビを予防します。一方で、エストロゲンが減少すると相対的に男性ホルモンの影響が強まり、皮脂分泌が増加し、ニキビや脂性肌を引き起こす可能性が大きくなります。


エストロゲンは皮膚の再生プロセスをサポートし、傷や炎症の治癒を早めます。これは、血管新生や細胞増殖を促進する作用によるものです。


エストロゲンは血流を改善し、皮膚に十分な酸素や栄養素を供給するという働きがあります。これにより、肌の透明感や健康的な輝きが保たれます。



エストロゲンには以上のように肌や粘膜の健康状態を良好に保つという作用があるので、分泌が低下してしまうと、肌が乾燥して角層に水分を保てなくなります。そうして角層のバリア機能が低下した皮膚は、少しの刺激でかゆみがおこりやすくなるという状況が作り出されます。


エストロゲンの減少で引き起こされる症状

  • 頭皮の痒み

  • 皮脂が増えてあぶら肌になる

  • ホットフラッシュ

  • 寝汗

  • 骨粗しょう症

  • 薄毛

  • 体重増加

  • 関節痛や筋肉痛

  • 尿失禁や頻尿、尿路感染症

  • 記憶力や集中力の低下

  • 情緒不安定

  • 不眠

  • 性交痛




エストロゲンの減少が引き起こされる原因


エストロゲンが減少する要因

  1. 更年期

  2. 出産後

  3. 老化

  4. 卵巣関連の疾患や手術

  5. プロラクチン過剰

  6. ストレスやダイエット

  7. 睡眠不足

  8. 過労や過度な運動


順番に説明しますね。


①更年期

卵巣がエストロゲンの産生をほぼ停止します。これにより、血中のエストロゲン濃度が急激に低下し、更年期症状(ほてり、肌の乾燥など)が発生します。


②出産後

妊娠から出産の時期にかけてはエストロゲンの分泌量が非常に多くなりますが、出産後はほとんど0に近い状態まで分泌量が少なくなります。その後、時間の経過と共に増えていきます。


③老化

多くのホルモンの濃度は加齢とともに低下します。エストロゲンは更年期を境に急激に減少するホルモンです。


卵巣関連の疾患や手術

子宮筋腫、卵巣嚢腫、卵巣がんなどの治療で卵巣を摘出した場合、エストロゲン産生が停止し、急激な減少が起こります。また、原発性卵巣不全(早発閉経)や多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)など、卵巣の機能が低下する疾患がエストロゲン減少の原因となることもあります。


プロラクチン過剰

プロラクチンが過剰に分泌されると(例: 下垂体腺腫)、卵巣機能が抑制され、エストロゲン分泌が減少します。


ストレスやダイエット

慢性的なストレスや睡眠不足は、コルチゾール(ストレスホルモン)を増加させ、ホルモン軸を乱してエストロゲン分泌を抑制します。

極端な食事制限や低体重は、ホルモンバランスを崩し、エストロゲン分泌を低下させます。特に体脂肪が少なすぎると、エストロゲンの生成に必要な材料が不足します。


睡眠不足

睡眠不足はコルチゾール(ストレスホルモン)を増加させ、ホルモン軸を乱してエストロゲン分泌を抑制します。


過労や過度な運動

過労はホルモンの活性を低下させたり、コルチゾール(ストレスホルモン)を増やすなどしてエストロゲンを抑制します。

長時間の激しい運動(例: マラソン選手など)は、ホルモン分泌を抑制され、エストロゲン減少を引き起こすことがあります。




では、エストロゲンを増やすにはどうすればいいのか?

まず本題に入る前に、先ほどご説明した「エストロゲンが減少する原因」がある場合はそちらを対策するのが先決になります(寝不足を改善するなど)。これを踏まえた上で、エストロゲンを増やす、守る方法をご紹介します。


エストロゲンは増やす+守る方法

  1. バランスの取れた食事

  2. 適度な運動

  3. 適切な体重管理

  4. 十分な睡眠

  5. ストレス管理

  6. 適度な日光浴

  7. 漢方薬やサプリメントの摂取


順番に説明しますね。


バランスの取れた食事

基本的には全体的なバランス(タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなど)を意識してたんぱく質(肉や魚、卵、大豆製品、乳製品など)や炭水化物(米、小麦製品など)に野菜や果物、キノコ類、海藻類などをバランスよく食べることを意識します。


その上で

  • 大豆製品: 大豆イソフラボン(豆腐、納豆、味噌、豆乳など)は植物性エストロゲン(フィトエストロゲン)として働き、エストロゲン様作用を持つ可能性があります。

  • 健康的な脂肪: アボカド、ナッツ、オリーブオイル、青魚(サーモンやサバ)に含まれるオメガ3脂肪酸は、ホルモン生成に必要な材料を提供します。

  • ビタミン・ミネラル: ビタミンD(魚、卵、きのこ)、ビタミンE(アーモンド、ほうれん草)、マグネシウム(バナナ、ひまわりの種)は卵巣機能をサポートします。

  • 亜麻仁(フラックスシード): リグナンという成分がエストロゲン代謝を助けます。スムージーやヨーグルトに混ぜて摂取可能。


などのエストロゲンを増やす食材を意識するといいでしょう。ただ、摂りすぎると身体の害になるので、大豆製品なら1日1~2サービング(豆腐100~200g、豆乳200ml程度)を目安に、バランス良く食べるように心がけましょう。



適度な運動

適度な有酸素運動(ウォーキング、ヨガ、サイクリングなど)は血流を改善し、ホルモン分泌をサポートします(やりすぎは逆効果になるので注意)。


適切な体重管理

エストロゲンは脂肪組織でも生成されるため、極端な低体重はエストロゲン分泌を抑制します。健康的なBMI(18.5~24.9)を維持することが理想的。


十分な睡眠

睡眠不足はストレスホルモン(コルチゾール)を増やし、エストロゲン分泌を妨げます。毎晩7~8時間の質の良い睡眠を確保しましょう。


ストレス管理

慢性的なストレスは視床下部-下垂体-卵巣軸を乱し、エストロゲン分泌を抑制します。瞑想、深呼吸、マインドフルネス、アロマテラピーなどでリラックスを心がけましょう。


適度な日光浴

ビタミンDは卵巣機能をサポートする栄養素なので、適度な日光浴によって合成を高めることはエストロゲン増加に役立ちます。


漢方薬やサプリメントの摂取

漢方薬には女性ホルモンのような働きをするものがありますが、そのような使い方ではなく、不快症状や体質に応じた漢方薬を使うというのがセオリーとなっています。タイトルにある頭皮の乾燥による痒み関しては、抗炎症作用のあるもの(温清飲や大柴胡湯など)や補陰といって「皮膚粘膜の潤いを向上させる作用」を持つ漢方薬(杞菊地黄丸や知柏地黄丸など)を用いて不快症状を改善するという用い方をします。

サプリメントでは大豆イソフラボン(イソフラボンが主成分のものやエクオール)などがあります。





今回は以上になります。

出産後や更年期前後で頭皮がやたらと痒い…という症状はエストロゲン不足で発生している可能性が高いです。原因が分かれば不安が少し減り、対策法もわかりますよね。ぜひ参考にしてみてください。


良い週末を^^





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