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風邪のメカニズムと漢方による対処法

  • みやわき健康薬局  宮脇 崇
  • 2022年11月2日
  • 読了時間: 6分

更新日:2022年11月3日

こんばんは^^朝から秋とは思えないほど暑くなりましたね。ここから数日は気候が安定して穏やかな日が続くようです。



さて、今日は「風邪のメカニズムと漢方による対処法」というお題で書き進めていきたいと思います。



ここにきてまたコロナが流行ってきましたね。更にコロナだけではなく普通の風邪を引いている方も増えているようです。


そんな風邪ですが、漢方薬でも対処することができます。ぜひご利用くださいませ。




風邪のメカニズムは至って単純


通常、健康な人が辿る風邪の順序

  1. 空気中を漂っているウイルス又は細菌が鼻腔や口腔に付着する

  2. 粘膜にてウイルス又は細菌が増殖を開始する

  3. 増殖したウイルス又は細菌が体の内部へ進行を始め、扁桃腺でせき止められて免疫と戦いを始める

  4. 免疫が戦いに勝利する

  5. ウイルス又は細菌と免疫との戦いで気道が傷つく


①空気中を漂っているウイルス又は細菌が鼻腔や口腔に付着する

初期中の初期です。この時はほぼ症状は出ません。人によって軽いめまいや眠気、ちょっとした寒気、軽い頭痛、逆に体に調子がいい、食欲の増減といった症状が出ることがありますが、免疫がしっかりしていれば簡単に駆逐できます。休息をとる、睡眠をしっかりとる、歯磨きなどで口腔内を清潔にする、食事のバランスがいい+入浴などでしっかり心身を温めるなどで改善できる時期です。



②粘膜にてウイルス又は細菌が増殖を開始する

風邪初期になります。くしゃみ(くしゃみで付着しているウイルス又は細菌を外に追い出そうとする)や悪寒が出ます。その他、頭痛、食欲不振、関節痛、鼻がムズムズする、耳の奥の痛み、背中の寒気などが出ることも。寒気がするのは体が体温を上げて侵入したウイルス又は細菌への攻撃力を高めるための反応です(ウイルスや細菌は高温に弱い+免疫の活性が高まる)。麻黄湯や葛根湯、桂枝湯、参蘇飲などの漢方薬にて体を温めて免疫力を高めてあげることで増殖し始めたウイルス又細菌への抵抗力が向上します。



③増殖したウイルス又は細菌が体の内部へ進行を始め、扁桃腺でせき止められて免疫と戦いを始める

口や鼻の粘膜にて増殖した風邪の原因となるウイルス又は細菌は、体のより内部に侵入しようとして移動を始めます。その道中でリンパ球の関所(扁桃腺)で一網打尽にされます。そこで免疫VSウイルス又は細菌の壮絶な戦いが行われます。その他、周辺の鼻腔や気道などでも戦いは激化します。この場合は炎症によって体内に熱が発生しているので、ほてりや軽い寒気+ほてり感を生じます。漢方薬では、その熱を取り去る作用のある銀翹散や小柴胡湯桔梗石膏などの漢方薬が用いられます。



④免疫が戦いに勝利する

通常、体力がしっかりしていれば、よほどの強毒性のウイルス又は細菌でない限りここで終わります(毒性の強いインフルエンザなどは抗ウイルス剤などを用いるのが前提)。



⑤ウイルス又は細菌と免疫との戦いで気道が傷つく

③の壮絶な戦いによって上気道の細胞は焼け野原のような状態となっています。免疫細胞は攻撃する時に「炎症」という手段を使います。例えれば、敵に対して銃ではなく爆弾を使うので、敵の周囲を広範囲にわたって攻撃してしまうために、広範囲に渡り細胞を傷ついてしまいます。この炎症によって熱が生じるので気道が乾いたり、違和感を感じる、炎症に痰が集まるなどによって咳が出ます。炎症や咳をしずめる作用のある五虎湯や麦門冬湯、竹葉石膏湯などがよく用いられます。



通常は以上のようなケースを辿り、漢方療法もほぼ決まっています。

ただ、注意点として適応になる漢方薬は体質によって異なりますので、実際にお使いになる時は知識のある専門家に相談するようにしてください。





体力が低下している場合はウイルスや細菌に犯される場所、期間が増える

体力が低下していると

  1. 胃腸でもウイルスや細菌が増殖する

  2. 体温が上がらないのでウイルスや細菌が駆逐されない

  3. 免疫が弱いのでウイルスや細菌が駆逐されない

  4. 感染によって体力が低下して常在細菌が増殖して気管支炎や鼻炎、肺炎に発展する

などの傾向が出てきます。



①胃腸でもウイルスや細菌が増殖する

ノロウイルスなどの胃腸にて増殖するウイルスではないのに、なぜか風邪を引くと毎回胃腸炎のようになる…という方いらっしゃいませんか?通常、ウイルスや細菌は胃腸に入ると胃酸によって死滅しますが、胃腸が弱い方は胃酸の分泌がよくないので胃腸でも増殖を許してしまいます。それによって毎回風邪を引くと胃腸炎のような症状が出ます。この場合には柴胡桂枝湯や小柴胡湯といった風邪症状+胃腸炎に効果のある漢方薬が適応になります。



②体温が上がらないのでウイルスや細菌が駆逐されない

高齢者や過度のダイエットをしている方、各種慢性病など、体力が著しく落ちている場合には、風邪を引いても体温を上げることができません。また、風邪によって生じる悪寒や火照りなどの症状も乏しくなるという傾向があります。気が付いた時には肺炎になっていた…というケースも。この場合は体力を補いながら体を温める作用のある、麻黄附子細辛湯や真武湯、附子人参湯(風邪の初期治療のみ)などを用います。



③免疫が弱いのでウイルスや細菌が駆逐されない

ストレスやダイエット、老化、過労、冷え、運動負荷、性行為過多、各種慢性病などによって免疫が低下している場合には、免疫の活性が低下しているのでウイルス又は細菌を駆逐させることができません。なので容易にウイルス又は細菌の増殖を許してしまいます。こちらも②同様に体力の向上+温めるという方法(風邪の初期治療のみ)を用います。



④感染によって体力が低下して常在細菌が増殖して気管支炎や鼻炎、肺炎に発展する

①~③の方が適切な処置をしない又は体力の低下が著しい、又はウイルスや細菌の毒性が強い場合には、感染が日に日に深刻になっていきます。体のより深い部分(肺や胃腸、心臓、腎臓など)に侵入して状態を悪化させていきます。この場合には漢方治療などしている場合ではなく、すぐに医療機関にて治療を受けなければなりません。



風邪を予防する又は風邪を早く治すには、普段より体のバランスを整えておいて風邪への抵抗力を高めておくということを行うことが大事になります。漢方薬では衛益顆粒、麦味参顆粒、補中益気湯、人参養栄湯、シベリア霊芝、冬虫夏草、木鶏丹、板藍根などを始め、各種、その人に合った心身のバランスを整えるものを服用するようにします。更に、生活習慣などの乱れがあれば、そちらも改善しなければなりません。


通常、健康な人が辿る風邪の順序の適応になる方でも、風邪を引きやすい、風邪が長引くという場合には、心身のバランスを改善するという方法を用いて対策するというのは意味のあることです(風邪を引きにくくなり、且つ治りやすくなります)。


今回は以上になります。

風邪の対策には漢方薬が役立ちますよ。ぜひご利用ください。





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