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みやわき健康薬局  宮脇 崇

風邪を引きやすくなる中医学的要因3つとその対策法について

こんばんは^^今日は朝から冷蔵庫の中にいるかのような寒さとなりましたね。

冷やすと体力が低下してしまいますので、冷やさないように気を付けてくださいませ。


さて今回は、「風邪を引きやすくなる中医学的要因3つとその対策法について」という内容でご説明していきたいと思います。


風邪を引きやすく治りにくい…

という方を中医学にて分析すると「ある共通した理由」が見えてきます。

その共通した理由と対策法についてご説明しますね。




中医学的要因は「気虚」「陰虚」「痰湿」の3つ


風邪を引きやすくなり、治りにくくなる原因3つ

  1. 気虚

  2. 陰虚

  3. 痰湿


順番に説明しますね。



①気虚

気虚とは一言でいうと心身の活性が低下している状態です。

特に脳及び体の活性が低下していて、交感神経の適度な緊張が保たれていない(適度な緊張状態が維持されていない)状態になります。心身が適度に緊張している(特に昼間は)状態が正常な状態であり、皮膚粘膜が引き締まりウイルスや冷えから体が守られています。また免疫も活性化しています。

気虚という状態になると適度な緊張が維持されなくなってしまうので、皮膚粘膜からウイルスや冷えが体内に入り込みやすくなり、さらに粘膜表面に分泌される免疫細胞の活性も低下してしまいます。ウイルス性の風邪に罹患しやすいのと同時に、治りにくく細菌感染を併発する傾向があります。


気虚は先天的要素(生まれつき体が弱い)や慢性的なストレス、老化、慢性病、過労、偏った食生活、睡眠不足、運動不足、冷え、多汗、運動負荷が強い時などによって発生します。体が強い方でも過労や冷えなどが重なると、気虚の状態になるのでひどい風邪を引くことがあります。(小児は心身や免疫が発達途上なので気虚という状態だといえます)


対策は過労や睡眠不足、慢性的なストレスなどで疲れている場合はしっかり休むこと、食生活が乱れている場合はバランスを重視した食事に変える、運動不足がある場合は適度な運動を取り入れるなどの対策と共に、補中益気湯や衛益顆粒などの気を補う漢方薬などによって対策することが改善になります。



②陰虚

陰虚は体の水分保持力が低下している状態です。年を取ると皮膚のシワが増えますよね。これは細胞が硬化して保水力が低下していることを意味します。全身にて細胞の硬化が進行して保水力の低下が引き起こされている状態を陰虚といいます。陰虚になると、粘膜が乾きやすくなるので、粘膜上にてウイルスや細菌をやっつけるIgA抗体の活性が低下して風邪へ罹患しやすくなります。また、粘膜の潤い低下により、空咳や咽頭痛などの不快症状が長引きやすくなるという問題も発生させます。


原因は加齢による細胞の老化や肝機能障害によるアルブミンの合成低下、脱水、胃腸の機能低下や偏食による栄養障害などになります。


対策は漢方でいう補陰という水分保持力を高める方法や、胃腸や肺、肝臓、腎臓などの水分代謝に関わる内臓の機能失調を調整するという方法も見ていくようにします。杞菊地黄丸や麦味地黄丸、麦味参顆粒などの補陰薬がよく用いられます。※水分を過剰に摂取しても改善しませんのでご注意ください。(水分は適度に摂取することを意識しましょう)



③痰湿

痰湿とは暴飲暴食によって作り出された「脂質+糖質+水分が内臓や血管、皮下に体積している状態」をいいます。脂質や糖質が多いと胃腸や血管、皮下、肝臓などに沈着停滞します。これらが血流を邪魔して皮膚粘膜や肺への栄養供給の阻害や、血流障害や痰湿が作り出した熱により、皮膚粘膜や肺の機能が低下して風邪へ罹患しやすい状態が作り出されます。

痰湿体質だと、風邪から発展した副鼻腔炎や後鼻漏といった症状に悩まされることが多いです。


原因は暴飲暴食や運動不足、飲酒、更年期(男女とも)などになります。


対策は口から入るものを節制して運動量を増やすこと。また、塩分過多も原因になるので薄味を心がけることも大事になります。温胆湯や大柴胡湯、桃核承気湯などの痰湿を取り除く処方などがよく用いられます。





弱い…と認識している場合には「予防」に努めることも大事


生活している以上、完全にウイルスや細菌をシャットアウトすることは出来ませんが、「濃厚接触はしない」ように注意することなら行うことができます。なるべく風邪罹患者と同じ空間にいないようにしつつ、更に普段よりマスクや手洗い、うがいをこまめに行い、さらに換気を徹底するようにします。


そして何より大事になるのが「体力を低下させない」ようにすること。

睡眠不足や過労、心身を冷やす、偏食、過剰なスポーツによる体力の消耗、不規則な生活リズム、口や喉の乾燥、運動不足、腸内環境の悪化、貧血、過度のストレスなどは体力を低下させてしまいますので、なるべくこれらを対策していくようにします。


特に気を付けるべきなのは睡眠不足と過労、冷え、栄養バランスの乱れです。現代人は睡眠時間が短い傾向がありますので気を付けるようにしましょう。


体力が低下してしまうと、先ほど説明した「気虚」という状態になってしまいますので、普段は体力がある人でも風邪を引きやすく治りにくい状態になってしまいます。疲れているな…と思ったらしっかり休んで体力を回復させることを普段から心がけるようにします。



以上、慢性的に風邪に弱く治りにくい状態が続いている…という場合は漢方でいう気虚や陰虚、痰湿が原因である場合が多く、いつもは大丈夫だけど単発で風邪が悪化するという場合には、一時的な生活習慣の乱れによって体力が低下している可能性が高いです。


各々、生活習慣の改善に努めることと、自分にあった漢方薬を服用することで対策することができます。気になる方はぜひみやわき健康薬局にご相談くださいませ。





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