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みやわき健康薬局  宮脇 崇

鼻炎が引き起こされる仕組みと対策法

こんばんは^^このところ寒い日が続いていますね。今日の鹿嶋市の最低気温はマイナス1℃とかなり寒い気温となりました。心身を冷やすと体が弱ってしまいますので、なるべく冷やさないようご注意くださいませ。



さて、本日は「鼻炎が引き起こされる仕組みと対策法」という内容で書いて行こうと思います。


皆さん鼻炎になることはありますか?

鼻炎が生じたらすぐに改善しますか?


今回はアレルギー疾患を始め、なぜ鼻に炎症が引き起こされるのか、そしてその改善法についてわかりやすくご説明します。




鼻炎が引き起こされる原因


✅鼻炎が引き起こされる原因は全部で9つ(急性慢性共に)

  1. ウイルス感染

  2. 細菌感染

  3. アレルギー

  4. 鼻腔内部の影響

  5. 寒暖差

  6. 血流の悪化

  7. 熱や冷え

  8. 胃腸や肺の機能低下

  9. 体全体の水分保持力低下


順番に説明しますね。


①ウイルス感染

インフルエンザやコロナなどのウイルスに感染すると、ウイルスに対して免疫が反応するので、鼻水、くしゃみ、鼻づまり、鼻水がのどに回る後鼻漏などの症状が引き起こされます。その他、悪寒や火照り、咽頭痛、咳などを伴います。



②細菌感染

溶連菌などの人から感染する細菌から、黄色ブドウ球菌や肺炎球菌などの自分の体に生息しているものまで、様々な細菌によって鼻炎が引き起こされます。多いのはインフルエンザやコロナなどの毒性の強いウイルスに感染した後に体力が低下し、鼻腔に生息する細菌が増殖して感染するものや、鼻茸などによって鼻腔内の風通しが悪いがために細菌が繁殖しやすい状況になるというものです。


鼻炎や副鼻腔炎、だるさ、微熱(出ないこともある)、後鼻漏、腹痛、軽い頭痛などを伴う傾向があります。



③アレルギー

草や木などの花粉、ダニ、ハウスダスト、カビ、動物の上皮などに対して、アレルギー反応を引き起こす抗体(IgE)ができることによってアレルギー性鼻炎が引き起こされます。


特定のアレルゲンに暴露することで症状が出ます。



④鼻腔内部の影響

鼻茸や風邪による鼻汁、風邪による粘膜上皮にある血管の損傷などがあると、鼻腔内にて細菌が繁殖することや、鼻汁による刺激などによって鼻炎が発生しやすくなります。


症状が軽度なものの、慢性的な鼻炎を伴うという傾向があります。



寒暖差(その他外気の影響)

激しい温度差があると、自律神経にて制御されている鼻粘膜の血管の収縮や拡張がうまく行われなくなります。 その結果、鼻粘膜の血管が広がり、腫れて、鼻水や鼻づまりなどのアレルギー性鼻炎と似た症状が現れやすくなります。その他、乾燥やジメジメ、気温差などの外環境の変化も悪影響をもたらします。


文字通り、寒暖差によって鼻炎が生じます。季節の変わり目に発症しやすいという特徴があります。



血流の悪化

血流の悪化があると鼻腔粘膜への血流も悪くなり、鼻腔粘膜の免疫が低下することや粘膜や血管の細胞が弱くなることにより、鼻炎が発生しやすくなります。ストレスや運動不足、動脈硬化、暴飲暴食(脂質異常症)、心身の弱りなどによって血流が悪化します。


冷えのぼせがある、生理痛がひどい、慢性頭痛、関節痛がある、肩こりや首凝りがある、肌が乾燥してゴワゴワする、顔色が悪いなどは血流が悪いサインです。



熱や冷え

暴飲暴食や過度の飲酒、喫煙、ストレス、老化による水分保持力の低下などによって生じる熱、寒冷の環境や体力低下、心身の弱りによって発生する冷えなどは、鼻腔粘膜に悪影響を及ぼすので鼻炎の原因になります。


鼻腔が熱っぽかったり、冷たかったりする。または温かいものを摂ると悪化する、寒い環境に行くと悪化するという症状が出やすいという特徴があります。



胃腸や肺の機能低下

胃腸の機能が低下すると栄養の吸収が悪くなるので全身の状態が悪化したり、自律神経のバランスを崩したりするので、その結果として鼻腔内の状況が悪化しやすくなります。また、肺(漢方でいう肺は肺臓+皮膚粘膜を含む)の機能低下は粘膜が弱いということになるので、鼻炎の原因となる感染症やアレルギー、寒暖差アレルギーなどが生じやすくなります。


食欲不振や胃もたれしやすい、下痢が多くだるくなりやすいなどがある場合は胃腸の機能低下、肌が弱い、風邪を引きやすく治りにくい、アレルギーがあるなどは肺が弱い症状になります。



体全体の水分保持力低下

老化による水分保持力低下、脱水や貧血、肝臓や腎臓の機能低下などによって体全体の水分保持力が低下してしまうと、鼻腔粘膜の分泌型IgA抗体の働き低下や血流障害、寒熱バランスの悪化などが引き起こされて鼻炎が生じやすくなります。


肌が乾燥しやすい、口や目が乾きやすい、髪の毛が細く変化、のぼせ+めまいがでやすい、空咳が続くなどは陰虚の特徴的な症状です。





次に改善法をご紹介します

先ほど挙げた9つの原因別に説明していきますね。


①ウイルス感染

ウイルス感染は免疫がウイルスを攻撃する時に炎症反応が必ず起きてしまいます。

この炎症があまりひどくなってしまうと辛い鼻炎が引き起こされてしまいますので、銀翹散や荊芥連翹湯、小柴胡湯、辛夷清肺湯などの鼻腔の炎症を緩和させる各種漢方薬を用いて対策していくのが改善法になります。


②細菌感染

短期的には抗生物質や抗菌作用のある漢方薬(中国では五行草や白花邪舌草が使われています)、さらに生姜や麻黄、白花邪舌草などのバイオフィルム(細菌の隠れ蓑)を抑制する生薬も使われます。長期的には体力を向上させることが大事になるので、なぜ体力が低下しているのかに着目して個々にあった改善法(生活習慣や漢方薬にて)を行うようにします。


①②に関して「繰り返し風邪を引いてしまう」という場合には「風邪を引かないような体質改善」が最も有効な治療法になります。生活習慣を改善して心身のバランスを整えることや、漢方薬によって弱い場所の改善を行うことで対策できます。



③アレルギー

抗ヒスタミン薬を始めとした西洋薬、小青竜湯やインチン五苓散などの漢方薬などを短期的に用いると共に、アレルゲン免疫療法、衛益顆粒などによる長期的な体質改善を行うと共に、炎症やアレルギーを憎悪させる甘いお菓子やあぶらっこいもの、加工食品、たんぱく質過多、冷たいものの過剰摂取、飲酒などは避けるなども心がけるようにします。


鼻腔内部の影響

鼻茸などの物理的影響がある場合には外科的処置が対策法になります。風邪による炎症の場合には、短期的には荊芥連翹湯や辛夷清肺湯などの抗炎症作用のあるものを使い、その後は粘膜や血管の再生を速めてくれる黄耆や桂枝などの生薬を適宜用いるようにします(体質により用いる漢方薬は異なります)。


⑤寒暖差

寒暖差の影響を受ける原因は粘膜が弱いことが原因です。粘膜は栄養の吸収や自律神経のバランスを整える胃腸の働きを向上させることや、適度の運動や日光浴によって皮膚粘膜を強くすることなどが改善法になります。栄養バランスや貧血の改善なども大事になります。


⑥血流の悪化

適度な運動やストレス対策、筋トレ、冷え対策、脂質や糖質を摂りすぎないなどを日常生活に取り入れたり、冠元顆粒や桂枝茯苓丸など自分にあった血流改善作用のある漢方薬を用いることによって血流悪化による鼻炎を改善することができます。


⑦熱や冷え

暴飲暴食や飲酒、ストレスなどによる熱過剰がある方は生活習慣の改善+黄連解毒湯などの清熱作用のある漢方薬の服用、過労による活性低下や寒冷の環境などによって冷えている場合には過労対策をしながら筋肉を活性を高めるなどをしながら、附子人参湯などによって温めるなどの改善法が有効です。


⑧胃腸や肺の機能低下

胃腸が弱い方は消化がよく熱を加えて調理した、できれば手作りの食事をよく噛んで腹八分目を意識して摂るようにしつつ、補中益気湯などの胃腸の働きを向上させる漢方薬を利用するようにします。肺の機能低下がある方は適度な運動や日光浴などを意識しながら、衛益顆粒などの肺の機能向上に役立つ漢方薬を用いるようにします。


体全体の水分保持力低下

山芋やオクラ、はちみつ、アーモンド、豆腐、レンコン、ヨーグルトなどの水分保持力を高める食材を摂りながら、特に水分保持力向上に役立つ性ホルモンや肝臓、腎臓の活性や機能低下に注目するようにします。男性は筋トレや社会参加で活性化してストレスや寝不足、日光浴不足などで低下します。女性はバランスの良い食事や質のよい睡眠、適度な運動、大豆イソフラボンの適度な摂取で活性化し、逆にストレスや睡眠不足、心身を酷使するなどがあると低下します。


肝臓は暴飲暴食や過労、睡眠不足、飲酒、喫煙、栄養の偏り、薬やサプリメントの摂りすぎなどで機能が低下します。腎臓は脱水、塩分過多(高血圧の放置)、たんぱく質の摂りすぎ、脂質過多、運動不足、不規則な生活などが負担になるので注意するようにしましょう。


肝臓は抗酸化物質や田七人参、腎臓は黄耆を主体とした漢方薬+血流改善薬にて対策することが多いです。


また胃腸の機能を低下させないように気を使うことも大事になります。



今回は以上になります。

鼻炎でお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。

漢方薬の得意分野なので、「何をしても治らない…」という方はぜひお試しくださいませ。


※紹介している漢方薬は、その漢方薬が適応になるという意味ではありません。あくまでも「一例」として掲載しています。実際の服用に関しては漢方の専門家に相談するようにしてくださいませ。





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